田植同時散布の大本命 |
武田薬品工業(株)アグロカンパニー(生津嘉朗プレジデント=東京都中央区日本橋2−12−10)は8月17日、新水稲用初・中期一発処理除草剤『サラブレッドフロアブル』(製品名)の農薬登録を取得、JAルートを通じ新農薬年度より販売展開に入る。 本剤は、武田薬品工業(株)が開発し定評のあるスルホニルウレア系除草成分イマゾスルフロンと(株)エス・ディー・エス バイオテックが開発したダイムロンに、アベンティス クロップサイエンス ジャパン(株)が開発した新規ヒエ剤オキサジクロメホンを合理的に配合した有力剤。 『サラブレッドフロアブル』(試験名=MY−100TSフロアブル)は、全国農業協同組合連合会(JA全農)がアベンティス クロップサイエンス ジャパン(株)、(株)エス・ディー・エス バイオテック及び武田薬品工業(株)と共同開発した系統の独自品目であり、その開発、市場展開が待ち望まれていた。 本剤の魅力は、田植直後からノビエ2・5葉期までの幅広い散布適期幅があり、農作業の状況などを見て散布時期を自由に選択できる点、また安全性が高いため田植直後から使用することができ、特に投下成分量が少なく残効性が極めて長いオキサジクロメホンを配合したことにより、早めに散布してもノビエなどに対し効果が息切れすることがない。そのため、近年普及拡大しつつある省力散布技術「田植同時散布」にも適した薬剤となっている。 同社では今後、「『サラブレッドフロアブル』の特性をよりよく活かし、適切な使用方法の定着に努め、低コスト稲作に貢献していきたい」(農薬営業部 マーケティング室)としている。 総じて、低コスト稲作に大きく貢献するものであり、価格面についても本紙推定で約20%の低廉価格となるものと思われ、JA全農がすすめる低価格資材の普及路線にマッチすることからも、敢えて◎印を付けておきたい。 |