いま注目される天然ワサビに消臭抗菌効果
多様な生活環境に対応する新商品が相次いで登場
−消費者ニーズに応える（株）ケイエイプランニング−

　先般の、大手食品メーカーが引き起こした、黄色ブドウ球菌による食中毒事件や、かって死者まで出した病原性大腸菌０−157の食品汚染報道は、大きな社会問題に発展した。食品の衛生に対する人々の意識は、高まっていると言えるだろう。又、生活をしていく上で、様々な悪臭に悩まされている現実もある。そうした抗菌・防臭の決め手となるのが、天然のワサビに含まれているイソチオシアン酸アリルと言う成分だ。それを製品化し、販売を開始した企業がある。

ワサビガスの発生で抗菌・消臭効果を発揮

　天然のワサビやカラシに抗菌効果があることは、古くから知られていた。天然の国産ワサビ・西洋ワサビ（ホースラディッシュ）・カラシ等に共通する有効成分は、イソチオシアン酸アリルと言う成分だが、これを抽出し、水分と化合させると、ワサビガスが発生することを応用し、商品化した企業が登場した。
　東京都世田谷区に本社を置く（株）ケイエイプランニング（代表取締役社長＝小森敦己氏）がそれである。 　もともとは、大阪のベンチャー企業（株）ニッセンテクノ（浅成潔社長）が、ワサビの抗菌・消臭効果に着目し、10年程前から研究に着手して、積水樹脂株式会社と共同で特許を取得し、食品の鮮度劣化の主原因となる細菌・真菌繁殖防止システム（ＭＫワサール）を開発して食品産業を中心として、注目されたいきさつがある。 　（株）ケイエイプランニングは、（株）ニッセンテクノからの技術供与を得て、製造販売を担当することになったもので、製品に対する理論的裏づけはもとより、その完成度には、確かな自信を持っている。 　顕著な特長は、抽出したワサビ溶液を、常温で水と化合させ、ワサビガスを発生させて、抗菌・消臭効果を発揮させるもので、全ての製品がその原理を応用したものだ。

　ワサビ等にふくまれている抗菌・消臭有効成分イソチオシアン酸アリルを応用して、食品・生活環境関連で商品化している企業は、何社かあるが、多様な分野に商品展開を図っているのは、（株）ケイエイプランニングが業界屈指の企業であるだろう。
　例えば、積水樹脂（株）の特許技術を用いて積水化成品工業（株）の食品物流資材事業部では、食品の鮮度保持を目的とした「ワサパワーＫ」を開発・販売している。
　これは、カラシ抽出物製剤で、カラシ抽出物にも含まれている抗菌成分（イソチオシアン酸アリル）の効果を利用した日持ち向上剤。密閉された容器の中でカラシ抽出物の有効成分が、食品や容器の表面に付着している菌に抗菌効果を発揮するというもの。

　ワサパワーＫは、水分（空気中の湿気）と接すると、放散を持続的に始めるように工夫がされている。このカラシ抽出物製剤は、食品の鮮度保持を第一義としたものだ。
　なお、積水化成品工業（株）は、カラシ抽出物のイソチオシアン酸アリルが大腸菌・プロテウス・サルモネラ・黄色ブドウ球菌・腸炎ビブリオ等に、優れた抗菌効果を発揮する試験結果を公表している。又、97年には、東京大学医学部で、病原性大腸菌０−157に対しての抗菌効果試験を行ったところ、37℃の常温下で48時間経過しても、菌の繁殖がほとんど確認されなかったことから、当時、大きな話題となった。
　先般、世間を騒がせた雪印問題（黄色ブドウ球菌の発生）でも、イソチオシアン酸アリルの効果を応用出来ないものか、と言う声も出ている。

室内や浴室・トイレなど消臭・抗菌に威力

ケイエイプランニング（株）では、コストの問題から、国産ワサビは使用せず、西洋ワサビ（ホースラディッシュ）から、イソチオシアン酸アリルを含有するワサビ溶液を抽出し、水と化合させて瞬時にワサビガスを発生させる方式の様々な製品の販売を開始した。
　この程発表された、天然ワサビオイル応用抗菌消臭装置「ＮＥＷシュウテック−Ｒ」（改良型）は、室内や浴室、トイレを始め自動車内等の消臭・抗菌に威力を発揮する。車関連に限っても、全国のＳＳをはじめ、メンテナンス業者・中古車業界・タクシー業界等での普及も見込まれる。

　又、ペットの悪臭防止や耳ダニの退治に優れた効果がある、ペットケア商品「サビーワン」も発売されている。ケイエイプランニング（株）の取り扱う商品でワサビオイルを応用した商品の原点とも言えるのが、食品鮮度保持機器の「ワサール」だ。
　抗菌・消臭は、多様な分野、場面で求められる。従ってニーズは無限に近く存在するだろう。食品の安全や衛生、鮮度保持は今まで以上に重要視されることは間違いなく、又、消臭・抗菌を基本とした快適環境を志向する生活者の要望は、昂まるばかりだ。

菌の増殖を防ぐには「ワサビ」が一番

　平成８年10月４日付けの朝日新聞に、ワサビの抗菌実験の記事が掲載された。それによると、菌の繁殖を防ぐには、日本古来の調味料「ワサビ」が一番、と言う実験結果を京都市の女子中学生の理科研究グループがまとめたというものだ。
　ネギ、ダイコン、梅干しニンニク、ワサビ等身近な食品32種を用いて、ご飯とパンが少量ずつ入ったシャレーに、それぞれの試験食品を添加し、空気にさらして菌の繁殖具合を調べたところ、10日後にカビが発生しなかったのは、梅干し、ワサビ、カラシの３種類だけとなり、最後までカビが発生しなかったのは、ワサビだけだったという。梅干しはパンよりご飯、カラシはご飯よりパンに効果がある事が判明した。
　刺身にワサビ、サンドイッチにカラシ、おにぎりに梅干しと、何気なく使っている調味料と食品には、それぞれ相性があることがわかった、と言う中学生のコメントには、先人の知恵が伺い知れて、興味深いものがある。

携帯用スプレー「とびだせカットちゃん」も商品化

　 （株）ケイエイプランニングに技術を供与した（株）ニッセンテクノは、食品鮮度保持器機「ＭＫワサール」の抗菌力試験を平成11年３月17日、日本食品分析センターに依頼、鶏卵にサルモレラ菌液を塗布した試料を検体（ＭＫワサール）中に入れ、検体を作動させた後、試料表面の生菌数を測定したところ、全く検出されなかったと言う驚くべき結果が出た。

　又、これに先立つ平成５年11月12日、同センターに於いて、イソチオシアン酸アリル（0.5％濃度）の抗菌力試験と、脱臭効果試験を行った。
　抗菌力試験は、大腸菌、サルモネラ、黄色ブドウ球菌、ナグビブリオ、腸炎ビブリオ、ススカビ、黒こうじカビ、青カビの８試験菌について。
　いずれの菌に対しても、著しい効果が見られた。同日に行われた脱臭効果試験では、イソチオシアン酸アリル（0.5％濃度）の検体を用い、硫化水素、アンモニア及びメチルメルカプタンの脱臭効果を試験したものだ。

　それぞれで効果はみられたが、特にアンモニア濃度が大幅に減少した。 トイレの脱臭・抗菌用にワサビ抽出オイルを使用した製品を活用すれば、顕著な効能が得られることは、間違いない。
　（株）ケイエイプランニングでは、携帯用のスプレー「とびだせカットちゃん」（台所用・室内用）も商品化しており、価格も1000円を割る設定がなされており、かなりの販売数量が見込まれる。

ワサビオイルを幅広く応用　快適な空間づくりをめざす

　（株）ケイエイプランニングの小森敦己社長は、本紙に次の様なコメントを語ってくれた。
　「今、大きな社会問題となっているのが、０−157を始め、黄色ブドウ球菌やサルモネラ、大腸菌から発生する食中毒です。
　私どもの社では、すでに10数年以上も前から、食品の鮮度を保持するのに、非常に効果の高い「ワサビ」と言う素晴らしい素材が、日本にはあることに注目して、研究・開発を進めてきました。
　まず、この天然のワサビをオイル化することに成功し、さらにこのワサビオイルをガスに変えるメカニズムを開発して作られたのが「ワサール」と言う食品鮮度保持機器です。

　農作物、魚介類、精肉等の貯蔵から加工に至るまでの空間に、鮮度保持は勿論抗菌・消臭まで、その効果は絶大です。
　集から個へ。パーソナリティの時代です。それは、家族の部屋から個室化されていきます。この隔離された空間にクリーンな環境を創り出す。
　当社の10数年来の「地球の環境をクリエイトする」と言う理念に基ずいて生まれたのが、新たに発売された「ＮＥＷシューテック・Ｒ型」です。
　自動車の車内から居住空間に至るまでワサビの抽出エキスに水を加えて、発生させた揮発性のワサビガスで、タバコの臭いや、カーペット、シートのダニやカビをカットします。

　このメカニズムを応用して、８月に「とびだせカットちゃん」シリーズを発表・発売します。
　ワサビエキスにエタノールを加えた台所用スプレーや、ワサビエキスに植物性ヒノキの香りを添加したもの、同じくライラックの香りの室内用スプレー３種類また、ペット用品として、画期的な「サビーワン」を同時発売いたします。
　この「サビーワン」は、文字どうり、ワンちゃん用の耳ケア用品です。ワンちゃんの耳内を清潔にして、細菌やダニを取り除き、ワンちゃん独特の臭いを解消します。

　当社では、今後このワサビオイルを幅広く応用して快適な空間を創り出す商品アイテムを数多く作って、皆様のあらゆるニーズに応えていきたいと思っております」。

●モニターの声 　 驚きました。このカットちゃんシリーズは、今までの消臭剤のイメージを、大きく変えた、全く新しいタイプの商品アイテムだと思います。 しかも天然のワサビが使われているので、安心です。今まで気になっていた台所まわりが、清潔になって、我が家は、今日から安心して生活できます。 （新宿区上落合の主婦）