共同利用施設等の受注・施行が低迷する中で、(株)クボタの農業施設事業部(西村彰一事業部長)では、事業の維持拡大を図るため、低価格で大幅な省力化を可能にした育苗箱展開・回収機(半自動)「苗ライン」を開発し、販売を始めた。
開発のねらいは次の通り。
ウルグアイラウンド対策は、今年で最終年度を迎え、それに呼応するかのように米関連への投資は一段と厳しくなってきている。
新規水稲育苗施設の建設件数は、農政の方向転換やJA統合により減少傾向にあり、また水稲育苗施設は更新、増改築比率が高くなり新規物件が前年比で半減という状況に至っている。
このような需要減少傾向の中で、更新・増改築需要を確保し、シェアの維持拡大を図るため当該機を開発したもの。
「苗ライン」の主な特長
新規大型育苗施設向けに既に販売している全自動育苗整列機「アグロボ2」に比べ、
・既存育苗施設にも導入が可能であり、比較的手軽な価格(アグロボ2の約7分の1)で購入できる。
・アグロボ2は、展開機能だけだったが、それに回収機能を加えることにより稼働率が大幅にアップした。
・重労働の軽減。(特に女性、高齢者)
また、育苗施設だけでなく、営農集団、農事組合法人も視野に入れた販売を展開していく考えを明らかにした。
「苗ライン」RP−5(5条)=展開900箱(時)回収700箱(時)の価格は、250万円。RP−7(7条)=展開1000箱(時)回収800箱(時)は、価格275万円で販売されている。(但し、北海道、離島は除く)
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