新規殺ダニ剤『マイトコーネフロアブル』を上市 広く環境保全型農業に貢献 |
日産化学工業(株)(本社=東京都千代田区)とユニロイヤル ケミカル(本社=東京都中央区)の両社は11月9日、東京都目黒区三田のウエスティンホテル東京に報道関係10社を集め、待望の21世紀型殺ダニ剤『マイトコーネフロアブル』の上市記者会見を行った。 |
日産化学とユニロイヤルが共同開発した本剤は、特に有用昆虫、天敵に対して影響が少ないことから、環境保全型農業に対応した薬剤として注目される。また、普及場面ではこの分野で豊富な経験を持つ日産化学だけに、市場シェアを大きく塗り変える可能性がある。 記者会見冒頭、日産化学の高橋荘二専務は「マイトコーネは各種のハダニ類に対して高活性を示すことはもちろん、有用昆虫、天敵に対して影響が少なく、広く環境保全型農業に対応した薬剤」と本剤の横顔を語るなか、「ダニ剤に知見を持ったメーカーとして、農家に貢献していきたい」と力強く語った。 また、ユニロイヤル ケミカルのイアン・R・ダッシー農薬事業部アジア太平洋地域マーケティングディレクターは「この画期的な新殺ダニ剤を当初の計画より早く上市できたことは、日産化学はもとより関係機関のご尽力の賜」とし、「新たなダニ剤として、農家ニーズに広く対応していきたい」と結んだ。 記者会見では両社首脳の挨拶の後、猪飼隆取締役農業化学品事業部長が『マイトコーネフロアブル』の開発経緯、特長、普及販売方針を説明した。 『マイトコーネフロアブル』は、ビフェナゼート(有効成分)を20%含有したフロアブル製剤で、人畜毒性は普通物、魚毒性はB類相当、となっている。 さらに、本剤は成虫、卵、幼虫に対する活性が高く、ほ場においても速効的な効果が期待できる。特に『マイトコーネフロアブル』は蚕、ミツバチ、マメコバチなどの有用昆虫や、カブリダニ、ハネカクシなどの天敵に対して実用濃度で影響が少ないことが確認されている。 普及に当たっては、抵抗性回避のため各種作物において年1回の使用とし、他のダニ剤とのローテーション使用を強く呼びかけていく。販売目標は、上市3年後(2003年)、国内の殺ダニ剤市場の約25%(約30億円)を目標としている。
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【解説】 なお、ユニロイヤルは米国コネチカット州に本社を置き、取り扱い原体はBPPS(オマイト)、ジフルベンズロン(デミリン)、オキシカルボキシン(プラントバックス)、エクロメゾール(パンソイル)、テトラジン(テデオン)、ダミノジット(ビーナイン)などが挙げられ、世界的に農業生産に貢献している。 マイトコーネのインターネットホームページアドレス http://www.mito-koh.net/
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