住友化学工業(株)(東京都中央区新川2−27−1)は2月26日、2001年1月30日付で農薬登録を取得した天敵農薬『オリスターA』(タイリクヒメハナカメムシ剤)を市場投入した。アザミウマ類に対して卓効を示し、「生殖休眠しにくい系統」に特徴がある。
昨今、消費者が有機農産物を選択する傾向が強くなる中で、住友化学工業(株)は合成化学農薬に加え、有機農産物に使用可能な植物保護剤や防除法の拡充を図ることを目的に、かねてよりBT剤等の生物農薬や天敵農薬の開発を進めてきた。
特に、天敵農薬については、自然環境(生態系)に配慮し、国内に生息する在来種の国内生産による商品化に注力し、既に『オリスター』(ナミヒメハナカメムシ剤)を販売、生産者農家から人気を呼んでいる。
今回の『オリスターA』は、日本に広く分布するタイリクヒメハナカメムシを天敵に使用しており、合成化学農薬では防除困難とされるアザミウマ類に対して高い防除効果を示す。
『オリスターA』に使用されるタイリクヒメハナカメムシは、住友化学工業(株)が選抜した生殖休眠しにくい系統であり、短日・低温条件下でも優れた捕食能力を発揮する。
製品形態は成虫250頭入りポリエチレンボトルで、作物への処理はボトルから直接放飼することにより行う。『オリスターA』の販売は、同社の関連会社である(株)アグロス、住友テクノサービス(株)の2社が担当し、通常、注文翌々日に製品が到着する体制となっている。
標準小売価格は、250頭入りボトルで11,250円(1頭当たり45円)。
《問い合わせ先》
(株)アグロス 営業企画部 03−5687−3922
住友テクノサービス(株) 事業部昆虫チーム 0797−74−2120
住友化学工業(株) 03−5543−5722 |