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@生ゴミ投入直後 |
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A12時間後
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生活ゴミの処理機器は、早くから多くの企業がその開発に取り組み、製品化されてきた。生ゴミ処理機はゴミを大幅に減量するものと、堆肥化するものに大別されるが、コンポスト化するものは、処理する有機ゴミの種類によりその成分にバラツキができ、均一な成分のコンポストとして使用しづらい点が指摘されている。
また、生活ゴミには、ビニール、プラスチックや発泡スチロール等が混在していることが多く、従来機では処理出来ないという課題を抱えていた。
東亜技研株式会社(篠田實社長)では、こうした生活ゴミの処理問題に対応し、有機生ゴミや高分子ゴミ(発泡スチロール・プラスチック・ビニール等)が混在するゴミを安全に処理出来る画期的な「生活ゴミ消滅処理装置」(多孔質特殊触媒応用有機物分解装置)を開発した。
この処理装置は、特殊なバイオ生剤を使用する。このバイオ生剤は、セラミック通商(株)が供給するが、生ゴミにバイオ生剤を混入させ、分解処理する。温度40℃、水分値40%の設定がベターだという。
高分子ゴミ・生ゴミに対する試験結果は、平成10年1月に北里大学医学部微生物学の笹原武志氏が検査報告している。タイトルは、「土壌微生物吸着特殊多孔質触媒粒子の有機物および高分子分解に関する評価」という専門的なものだ。
それによると、試験機Bでは、有機物はその全てを消滅させた。また発泡スチロールは24時間以内に消滅し、断片化したペットボトルは5日間で約50%まで劣化・分解した。高分子に対しては、ポリスチレン系、ポリエチレンタフタレート系、低密度ポリエチレン系およびポリ塩化ビニル系プラスチックそして生分解性プラスチックを劣化・分解した。
「以上の結果から、各種微生物吸着特殊多孔質触媒粒子が有機物以外に高分子を分解する性質があることが確認された」と報告している。
1月24日には東亜技研(株)で試験機による、有機物・ビニール等を混在させた生ゴミの経時変化試験を行った。それによると24時間内に90%以上が消滅した。生ゴミ処理機としては優れた機能が有るといえる。
東亜技研(株)は、平成12年2月、東京都立産業技術研究所の技術指導を受け、同研究所の協力技術指導対称会社になっている。
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