(株)トモノアグリカ(伴野隆一郎社長=静岡市春日2−12−25)のアニリノピリミジン系の新規殺菌剤『ユニックス顆粒水和剤47』、同混合殺菌剤『ユニックスZ水和剤』(98年8月31日付け農薬登録取得)が上市3年目を迎えた現在、りんご、なし、小麦の主産地で好評を博している。
『ユニックス顆粒水和剤47』の主成分である「シプロジニル」は、スイス国ノバルティス社が開発したアニリノピリミジン系の浸透性殺菌剤で、既存の殺菌剤とは全く異なる新規系統の薬剤。特に、なしの主要病害である黒斑病・黒星病、りんごの黒星病・斑点落葉病・うどんこ病に対し、優れた予防効果と治療効果を併せ持ち、既存の殺菌剤における耐性菌にも優れた効果を発揮する。
本剤の適用作物・病害は、りんごの黒星病・褐斑病・斑点落葉病・うどんこ病・モニリア病、小麦のうどんこ病・眼紋病、なしの黒星病・黒斑病となっている。主力県を見ると、りんごでは青森、なしでは鳥取、小麦では北海道(眼紋病)があげられる。
一方、ユニゼットの愛称で親しまれている『ユニックスZ水和剤』(WSB包装)は、シプロジニルに保護殺菌力の優れたジラムを混合し、広範囲の病害の同時防除が可能な新規混合殺菌剤として開発されている。特に、なしの黒星病、りんごの斑点落葉病・黒点病に対して優れた予防・治療効果を有している。
本剤の適用作物・病害は、なしの黒星病・黒斑病、りんごの黒星病・斑点落葉病・うどんこ病・赤星病・黒点病・モニリア病・すす点病・すす斑病となっている。主力県を見ると、なしでは長野、りんごでは青森、岩手があげられる。
こと野菜・畑作、果樹分野に強味を持つ(株)トモノアグリカ。本2剤は、上市3年目を迎え、りんごでは青森を中心に「防除暦」に採用された場所も増え、主に春先に『ユニックス顆粒水和剤47』、夏場に『ユニックスZ水和剤』を薦め普及展開している。
両剤とも好評の裡に推移しているが、この中で小麦分野でも『ユニックス顆粒水和剤47』が眼紋病への高い効果から、現場での知名度が高まっていることを付記しておきたい。
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