防除機の業界大手メーカー（株）丸山製作所（本社＝東京都千代田区内神田３−４−15・内山治男社長）では、果樹防除の理想スタイルと自負するキャビン仕様の最新型ＳＳ（スピードスプレイヤー）、ＳＳＡ−Ｖ600Ｃ・ＳＳＡ−Ｖ1000Ｃの２型式を開発した。
　一体型フロントガラス、リアガラス、左右両側面の一体３次元ガラスの採用により、前後左右、上方視界が大幅に改善され、広い視界を確保しての防除作業ができる。低い樹間でも作物を見ながら確実でスムーズな作業が可能となった。また、電動サイドミラーで前輪タイヤの位置が確認できるので、際走行の視界も良好だ。
　エアコンを標準装備しているので、夏場の冷房は勿論、春先の寒い時期は暖房で快適な作業ができる。また広い室内はキャビン特有の閉塞感を感じさせず、長時間の防除作業にも最適だ。
　車体は、キャビン前方を絞り込んだマイルドな曲線デザインを採用。ガラス表面とキャビンを一体化し、ヘッドライト回りにもカバーを施し、表面の凸凹をなくす等、大切な作物を守る細心の設計がなされている。
　全高を極力低く抑え、スラントルーフにする事により、枝葉がなだらかに流れ、棚作りの果樹園でも使用できる。
　またノズルの噴霧・停止の操作が絵で簡単に解るスイッチ類のレイアウトや、電動格納ミラー、送風機クラッチ、噴霧バルブ、噴霧圧調整がスイッチで行われる点も特長だ。
　送風機は風量２段切り替えでクラス最大920ｍ３／min。出口風速が強く、自然風に負けない大きな噴霧形状と、ノズル配置で、噴霧の均一性、到達性に優れている（ＳＳＡ−Ｖ1000Ｃ）。
　可変ピッチファンは、エンジンを一定回転数のままで樹形や生育状況にあわせ風量を無段階に変えられる優れたシステムだ（ＳＳＡ−Ｖ600Ｃ）。
　定評ある高性能専用動噴を搭載し、高い吸水効率とともに流れの慣性力を活かし、安定した流量と圧力が得られる。
　足回りはパワステ４ＷＳを採用。鼻先が通れば抜けられ、土寄せや根切りが起きにくく、スムーズな小回りができる。
　２ＷＳ−４ＷＳ切り替えで安定した高速移動や、狭い樹間の小旋回など走行性、作業性の両面で便利である。シャーシもシンプル＆ストロング、前後輪とも全浮動アクスルを採用。共同防除にも十分耐えうる設計がなされている（ＳＳＡ−Ｖ1000Ｃ）等。
　価格はＳＳＡ−Ｖ600Ｃで5,700,000円、ＳＳＡ−Ｖ1000Ｃが7,400,000円。今春より全国好評発売されている。