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水稲の倒伏軽減に期待の「ビビフル」
― クミアイ化学工業 ―

ビビフル
 クミアイ化学工業(株)(望月信彦社長、本社:東京都台東区)が市場展開している水稲倒伏軽減剤「ビビフル」は、フロアブル、粉剤DL、混合粉剤DLの3タイプをラインナップさせ、高品質、良食味米の安定生産に大きく貢献し、全国的に高い評価を得ている。
 「ビビフル」3タイプの市場展開を見ると、先ず平成7農薬年度に『ビビフルフロアブル』の市場投入を果たした。また、平成10農薬年度に『ビビフル粉剤DL』及び『ビームビビフル粉剤5DL』を同時に市場投入している。
 同社が、3タイプを品揃えしていった背景としては、『ビビフルフロアブル』を市場投入した平成7年ごろ、動力噴霧機を所有している水稲農家は比較的少なく、反面、動力散布機及び動力散粉機を所有する農家が多かったことが上げられ、粉剤DL及び混合粉剤DLへと拡大していくことで、より農家ニーズに対応していった。
 各タイプの横顔を見ると、先ず『ビビフルフロアブル』(有効成分=プロヘキサジオンカルシウム塩)は、液剤タイプ(茎葉散布)の新しい植物成長調整剤であり、イネ植物体内活性型ジベレリンの生成を強く阻害する。このため、出穂の10〜2日前(走り穂の状態)に茎葉散布することにより、イネの上位節間の伸長を抑制し、倒伏軽減効果を示すため、安定した収量と品質が得られ、収穫作業の効率的な向上に貢献している()。
ここをクリックすると拡大図が見れます
処理次期と節間長との関係
(クリックすると
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 また、粉剤DLの『ビビフル粉剤DL』は、液剤タイプのビビフルフロアブルを、より簡便に散布できるよう粉剤タイプにした薬剤。出穂の10〜5日前に散布していく。10アール当たり使用量は、3〜4キログラム。
 さらに、混合粉剤DLの『ビームビビフル粉剤5DL』は、プロヘキサジオンカルシウム塩に、いもち病防除剤として定着しているビーム(有効成分=トリシクラゾール)を合理的に配合している。出穂10〜5日前の散布。10アール当たり4キログラム。
 倒伏軽減は、防除体系の中で華やかな舞台ではない。しかし、収穫作業や品質の低下に直接影響を及ぼしてくることから、手を抜くことはできない。クミアイ化学工業(株)は、この分野で実践的な経験を重ねてきており、今後の展開が期待される。
グラフ

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