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殺菌剤入り高度化成肥料
「コープガード」を市場投入

― コープケミカル ―

岡本英誠社長
岡本英誠社長
 コープケミカル(株)(岡本英誠社長、本社:東京都千代田区一番町23番地3)は7月17日、東京都中央区日本橋の燐酸倶楽部ビルにおいて記者会見を行い、農薬入り高度化成「コープガード」(側条施肥専用肥料)について、新肥料年度より市場展開していくことを明らかにした。
 ペットネーム『コープガードD12』(登録名称:くみあいオリゼメート入り複合燐加安264)は、殺菌剤入り高度化成肥料として大きな期待のもとに登場。同社にとって農薬入り肥料は、平成4年に市場投入した水稲穂肥専用倒伏軽減剤入り肥料「コープショート」に続く第2弾に位置付けられる。6月11日付けで農薬及び肥料登録を取得した。
コープガードD12
 昨今、農業情勢は極めて大きな変化を示しているが、こと水稲場面においてはほ場の大型化、農家の高齢化などの背景から、作業の省力化が従来以上に強く求められている。同社では、平成10年よりJA全農の強力のもと、明治製菓(株)とタイアップして「コープガード」の開発に至った。
 「オリゼメート」(有効成分=プロベナゾール)は、発売以来26年を迎え(昭和49年4月27日農薬登録取得)、その卓越した効果に加え耐性菌のできにくいことが最大の特長となっている。現在、本剤は箱施用、空散用、投げ込み用などその用途を拡げ、省力化への貢献及び高い安全性から市場での地位を不動のものとしている。
 いもち病防除剤のオリゼメートを添加した側条施肥専用肥料として登場した「コープガード」は、農作業の省力化を実現したほか、側条施肥専用であることから肥料、農薬のより高い効果が期待できる。もちろん肥料、農薬の流亡が少なく、環境保全の面でも極めて効果的だ。
 もともとコープケミカル(株)は、側条施肥専用肥料に強味を持っている。『スーパー液肥』(市場投入年:平成7年)、『コープペースト222P』(同:平成9年)での経験は貴重であり、今回の「コープガード」でラインナップを一層充実させることになる。
 販売数量について、同社では、初年度は展示圃試験に注力し、将来的には「今後の品揃えの拡大により、約10,000トン(約25,000ヘクタール)を目指す」としている。品揃えは、チッソ成分量の変動によるもの、大型剤として一声を風靡している殺虫剤入り高度化成の新製品を含んでいる。
 生産については、今秋より秋田工場(川越譲工場長=秋田市茨島、年間生産能力:約78,000トン)で製造が開始される模様であり、販売量の拡大に合わせた新設備の建設も視野に入っている。

 【明治製菓(株)生物産業事業部の談話】
 「オリゼメート」は、発売以来26年を迎えていますが、その中でいもち病の多発年を幾度も経験し、高い安定した効果に多くのご支持を頂いております。また、「あらゆるニーズに対応するオリゼメート」として製剤開発を進めており、今般の「コープガード」は、側条粒状肥料にオリゼメートをコーティングすることで施肥と防除が同時にでき、省力化に大きく貢献できるものと期待しています。本農薬入り肥料の開発にご協力を頂いたJA全農、コープケミカル(株)に対し感謝し、また今後の普及に期待しています。

コープケミカル(株)記者会見
 〈コープケミカル(株)記者会見出席者〉
 ▽岡本英誠取締役社長▽荒谷勝利常務取締役営業本部長▽熊谷勝好取締役営業副本部長▽柴田由昭営業本部営業部長▽筑土邦彦営業本部農材開発部長

製品内容


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)