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アグリビジネス話題の製品

待望の『アークエース粒剤』を上市
SU抵抗性雑草にも高い効果

― アグロ カネショウ ―

アークエース粒剤
 技術販売で定評のあるアグロ カネショウ(株)(櫛引博敬社長、本社:東京都港区)は、1月より待望の水稲用初期除草剤『アークエース粒剤』(一般名:ブタクロール・ACN粒剤)の市場展開に入った。除草剤抵抗性雑草や藻類、表層はく離に卓効を示すものとして大きな期待が寄せられている。
 本剤は、ノビエなどの一年生雑草からマツバイ、ホタルイ、ヘラオモダカ、ミズガヤツリに優れた効果を発揮するブタクロール(マーシェットの有効成分)と、ウキクサ、アオミドロ、表層はく離の専用除草剤として好評を博すACN(モゲトンの有効成分)との混合剤として颯爽と登場している。
 近年、水田除草場面において、除草剤抵抗性雑草や藻類、表層はく離の問題がクローズアップされているが、『アークエース粒剤』はこれらの課題を真っ向から解決する薬剤として開発された。全国の公的機関で「KH−183粒剤」の試験名で数多くの薬効薬害試験が展開され、水稲一般雑草に対する実用性が明らかとなり、平成13年3月26日付けで農薬登録を取得していた。
 有効成分のブタクロール(日本モンサント(株)開発)は雑草発生前〜発生始期処理で、ノビエをはじめ一年生のカヤツリグサ科、広葉雑草から多年生のホタルイ、ミズガヤツリなど広範囲の雑草に優れた効果を示し、しかも長期間の持続効果がある。
 一方、ACN(アグロ カネショウ(株)開発)は藻類、表層はく離、ウキクサに対して特異的に高い効果を示す。効果の発現が早く、処理後1〜2日で効果が見られる。また、持続効果は5〜14日で、水面下にあるイネ科・広葉雑草に対しても接触効果と光合成阻害を起こし、褐変・白化するものもある。
 『アークエース粒剤』は、ブタクロールとACN両剤の相加・相乗効果で、より安定した除草効果を発揮する。特に、処理後は、はじめにACNが水面下の雑草の生育を抑制するため、ブタクロールがより効きやすくなることが大きな魅力となっている。
 アグロ カネショウ(株)は、こと水稲用除草剤場面では地味な会社かもしれない。しかし、ここに来てモゲトン、モゲブロン、モゲトンジャンボ、アグロヒッター、そして今回のアークエースを加えることで新たな地歩を築きつつあると言えよう。
適用雑草と使用方法
アークエースの効果
 『アークエース粒剤』の魅力は、2有効成分の相加・相乗効果に集約され、また近年問題となっているアゼナ、ホタルイなどのスルホニルウレア(SU)剤の抵抗性雑草や拡散剤の効力低下の原因となる藻類などに高い効果を示す点にある。さらに、敢えて付記するならば3Kg粒剤タイプで登場させたところも見逃せない。3年後の販売目標である3万ヘクタールは、決して大きな数字ではなかろう。

 〔本件に関する問い合わせ先〕
 アグロ カネショウ(株) 技術普及部 宇佐美進
  TEL03−5570−4711 FAX03−5570−4708


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