農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス話題の製品

DNAチップによる「米品種自動識別装置」
東芝と技術提携し近々完成予定

―サタケ―


 (株)サタケ(東広島市:佐竹利子代表)では、(株)東芝の独自技術である電流検出型DNAチップとサタケの米品種鑑定技術を融合し、両社共同で誰でも簡単・迅速にDNA鑑定ができる分析システム(米品種識別装置)の開発を行っており、現在、装置の商品化を進め、年内の発売を予定している。
 この技術は、米品種鑑定(DNA)分析の基本工程である「DNA抽出」、「DNA増幅」、「DNA識別」のうち従来専門的な技術が必要だったDNA識別工程を自動化したもので、作業時間の短縮と鑑定コストの削減につながるものだ。
 従来技術は、増幅後のDNA溶液を寒天状のプレートに添加し電気泳動装置で分離した後、そのプレートを薬品で染色し、バーコードのパターンを読んでいた。
 新技術では、これらの面倒な操作を行うことなく、増幅後のDNA溶液をチップに滴下するだけで、全て装置が自動処理するので、簡単に品種を識別できる。
 また、別途「DNA抽出」の自動化も開発中であり、この技術との組み合わせにより、「DNA抽出」から「DNA識別」までの全工程を自動化することができる。
 これにより、従来法では6検体の鑑定(定性分析)に3日程度必要だったが、専門知識のない人でも1日程度で鑑定が可能となる。なお、開発にあたっては、東芝との共同研究のほか、独立行政法人食品総合研究所の大坪研一室長の指導も受けた。 (2004.3.30)

社団法人 農協協会
 
〒102-0071 東京都千代田区富士見1-7-5 共済ビル Tel. 03-3261-0051 Fax. 03-3261-9778 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。