新時代の農業ニーズにマッチした、より安全性の高い製品開発に注力している日産化学工業(株)(藤本修一郎社長、本社:東京都千代田区)はこのほど、各地で試験展示圃を実施し高い実用性を確認した水稲用初期除草剤「マーシェット」2タイプを上市した。
販売開始されたのは、『マーシェット1キロ粒剤』と『マーシェットジャンボ』の2製品。米国モンサント社が開発した有効成分「ブタクロール」を含有している。「ブタクロール」は、単一成分でノビエや最近問題視されているホタルイ、アゼナなどのSU(スルホニルウレア)抵抗性雑草・一年生広葉雑草など幅広い雑草に高い効果を示し、残効性にも優れている化合物。
『マーシェット1キロ粒剤』、『マーシェットジャンボ』は、10アール当たり有効成分量100グラムの施用量で雑草発生前〜初期に散布できるため、一発処理剤あるいは中期剤・後期剤と体系で使用することで、難防除雑草や多年生雑草の散布適期を逃さずにタイミングよく的確に防除できる。
また、『マーシェットジャンボ』は初期剤としては数少ないジャンボ剤で、水田にパックを投げ込むだけの手軽に防除できる除草剤。散布作業の省力化に貢献している。パックが水面に接すると表面のフィルムが水に溶け、製剤がいったん田面に沈み、しばらくすると浮上し拡散する「自己拡散タイプ」。本製剤は、動きに勢いがあり早く・広く・遠くに拡がる新しいタイプに仕上がっている。
「マーシェット1キロ粒剤・ジャンボ」は、大型化・多様化する水稲栽培、水稲雑草防除のニーズに対応するものとして大きな期待が寄せられている。同社では、長期的な展望にたって普及拡大していくことにしている。 (2004.2.4)
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