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農協人文化賞

第24回農協人文化賞受賞者9氏に
農協運動への功績讃え、一般文化部門は今年は4氏

 (社)農協協会と本紙が主催する農協人文化賞の推薦委員会が5月8日、東京都内で開かれ4部門、9氏の受賞者を決めた。この賞は、多年にわたり協同組合運動に寄与した功績者を表彰するもので今年で24回目。表彰式と記念パーティーは5月29日に東京・大手町のJAビルで行われる。

 農協人文化賞は、農協法施行30周年を記念して制定されたもの。長年にわたり協同組合運動に寄与した功績者を経済、共済、信用の事業部門と一般文化部門、合わせて4部門で表彰している。第1回以来、これまでの受賞者は182人を数える。推薦委員会委員長には平成7年から今村奈良臣東大名誉教授が就任している。
 昨年までは一般文化部門受賞者は2人だったが、今回は4人を選んだ。受賞者は次のとおり。
【経済事業部門】
前川敬一氏
前川敬一氏
(兵庫県・JAあわじ島代表理事組合長)
【信用事業部門】
中畔達夫氏
中畔達夫氏
(和歌山県・JAわかやま代表理事専務)
松下久氏
松下久氏
(静岡県・JAとぴあ浜松代表理事組合長)
【共済事業部門】
田上善治氏
田上善治氏
(山口県・JA山口阿武代表理事組合長)
松島孝夫氏
松島孝夫氏
(栃木県・JAうつのみや代表理事組合長)
【一般文化部門】
榊正弘氏
榊正弘氏
(福岡県・JA福岡八女元常務理事)
仲山怜子氏
仲山怜子氏
(栃木県・JAはが野生活福祉部長)
星野傳六氏
星野傳六氏
(群馬県・JA片品村代表理事組合長)
渡邊藤三氏
渡邊藤三氏
(福島県・JA新ふくしま代表理事組合長)

◆ 組合員とともに歩んだ農協人達

 一般文化部門の受賞者、渡邊藤三氏は、昭和47年に旧松川町農協の組合長に就任。以来、とくに地域の青年に期待し、文化活動、農業生産活動をリードしたほか、小中学校への農業教育賛助金の創設、地場農産物の加工品製造などにもいち早く取り組んだ。合併後も組合長として直売所をはじめとした地産地消運動をJAの事業として確立する取組みの先頭に立っている。
 仲山怜子氏は、合併後、JAはが野の生活指導課長に就任し、同JAの生活福祉活動の確立に取り組んだ。とくにデイサービスセンターの建設運営に努力し行政との連携で業務受託するなど地域福祉の充実に向けて中心的な役割を果たした。最近では、こうした取り組みをもとにJAとしての今後の課題を実態調査しJA運営の指針として示すなどの実践を続けている。
 星野傳六氏は、JA片品村職員を経て組合長に就任。村内のほとんどが森林という環境のなか、高原野菜の振興、地域観光開発、環境保全型農業の推進のほか、地場産農産物の加工販売事業などを確立してきた。現在では「高原ダイコンの片品」、「民宿の片品」、「トウモロコシ街道の片品」として都市部にもその名が浸透している。
 榊正弘氏は、広川町農業振興協議会の事務局長として適地・適作・適正規模をスローガンに土づくり運動の実践などによる地域農業振興に尽力した。とくに地域づくりにあたっては、住民とともにモデル集落をつくって試行錯誤をしながら、着実に周囲に運動を広げていく取り組みをリードした。広川町農協の組合長も務め園芸作物の効率的な検査、出荷システムの確立などにも実績を残した。


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