JA共済連は、4月10日、平成11年度の事業実績を公表した。長期共済は、保障共済金額で30兆3868億円と前年度実績比で101.3%、目標額に対しては103.5%の達成率となった。長期共済のうち、大きく伸びたのが建物更生共済。高倍率化、低価格化した「建更」10型の新発売で前年度比167.1%の14兆1602億円の実績をあげた。一方、生命共済(終身・こども・養老・定期生命共済)は16兆2266億円で前年度実績対比で75.4%にとどまった。
11年度の長期共済新契約における建物更生共済と生命共済の比率は、47%:53%となった。昨年度は28%:72%だったことを考えると建更の伸びが目立つ。ただし、この結果、11年度末の保有契約高は390兆9713億円と前年
度実績比では99.9%にとどまった。
保有契約高が前年実績を下回ったことについて、JA共済連では推進活動で建物更生共済に傾斜しすぎ、生命共済の新規開拓や満期契約へのフォローが不十分だったためとしている。
一方、年金共済は、昨年4月に予定利率(共済掛金の保証利回り)を引き下げたことから、前年度実績比87.5%の1502億円となった。しかし、9年度実績1364億円は超えていることから、JA共済連では、依然、生存給付ニーズは高く好調さを維持している、とみている。
そのほか、自動車共済は855万件(前年度実績比101.4%)、掛金3241億円(同101.9%)。自賠責共済は336万台(同103.0%)、掛金720億円(同103.3%)の実績をあげた。
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