「私が農民を撮るのは“美しい”と思うからです。土をいつくしみ、命を育て、生き生きと働く姿は、生活感に溢れとても魅力的です」と、都心から50km以内という都市化の波をもろに受ける土地で、地域の伝統を守り、また新たなコミュニケーションを模索しながら逞しく生きる農民たちを撮りつづけている高橋淳子さんの写真展「東京近郊で生きる農民たち」が開催される。
高橋さんは、山形県の出身で、独身時代は演歌歌手から一部上場企業のOLに転身。24歳で結婚。47歳のときに絵画の勉強のためにと購入したカメラで、町の公募写真展金賞を受賞し、カメラの魅力に取りつかれる。その後、町村合併で「私の村がなくなる」と「遠い目をして」語る農家の老人と出会い、「日本の農を撮る」ことをライフワークとして写真を撮り続けているという変わった経歴をもつカメラマンだ。
今回の写真展には、東京近郊で逞しく生きる農民たちの、四季折々の姿を追ったカラー作品78点が出展される。土に生きる人たちとそれを温かく見つめる作者との心の交流が伝わってくるような秀作ぞろいだ。
【会期】2月20日(金)〜3月4日(木)(日曜・祝日もOPEN)入場無料
【時間】午前10時30分〜午後6時30分(最終日は午後4時まで)
【場所】ペンタックスフォーラム
東京都新宿区西新宿2−1−1 新宿三井ビル1F
電話 03−3348−2941(代)
(2004.2.6)