今年度の農業生産額わずかに増加か 生産者価格の上向きにらむ 2000年度農業観測 (6/9) |
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99年度の値下がりはひどかった。コメは卸売業者の在庫が多く、また需要が安い価格帯にシフトしたことなどから7・8%、果実はミカン、リンゴなどを中心に22・1%、野菜は秋冬ものの豊作で16・1%、花はキクなどを中心に15・9%と、それぞれ下落。耕種作物全体の生産者価格は11%の下落となった。 一方、畜産物は肉がやや下落したものの、鶏卵が大幅に値上がりしたため全体で0・5%上昇した。 畜産物は肉と生乳がわずかに下回り、鶏卵はわずか、ないし、やや下回る見込み。 国内農業生産(数量ベース)を指数(95年度100)でみると、近年は減少傾向だったが、前年度は果実と野菜のほか麦と大豆などの生産が増え、農業生産全体で2%程度増加した。 耕種作物ではコメが作付面積で減ったものの単収増で2%増えた。麦は作付も単収(大麦、裸麦)も増えて9%、大豆は単収増から19%の大幅増となった。 畜産物は肉畜がわずかに減少するが、生乳はほぼ前年度並み、鶏卵は前年度並み、ないしは、わずかに増加するとみられ、畜産物全体でほぼ前年度並みになると見込んでいる。 一方、農業資材の今年度需要は横ばいか、わずかに減少すると見込んだ。供給も同じ。しかし農家購入価格は前年度並みか、わずかに上昇すると見通した。 資材別にみると、今年度の農業機械の需要はわずかに増える。また農機具の農家購入価格はほぼ前年並みと見込まれる。 飼料の需要はわずかに減少が見込まれる。しかし配合飼料の農家購入価格は上回る可能性も否定できないとみている。飼料穀物の国際相場が最近、強含みで推移しているなどからだ。 品目別では、穀物と、その調整品はミニマムアクセス分としてコメが増加するが、小麦がほぼ前年度並みになるとみられることからほぼ前年度並み、生鮮果実はオレンジ、バナナなどで増加を見込む。また牛肉や鶏肉の増加も見込まれる。 |