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農協観光の決算は減収増益 −不況対策プランが人気


 (株)農協観光の3月決算は経常利益を前期より17億円も伸ばす23億9000万円としたが、営業収益は1億円減少の200億7000万円(前期比99.3%)で減収増益となった。増益は保有株式の売却益を計上したため。

 本社とグループ事務所3ヶ所を集約するNツアービルが3月に完成したが、この建設にともなう付帯的費用と、希望退職者に対する退職金の特別加算金、それに計上基準の変更による退職給与引当金の増加に対応して株式を売却した。
 特別加算金と引当金増加額は特別損失に計上したが、税引き後の当期利益は3億8900万円を確保。当初の主目的だった「赤字からの脱却」を継続した。当期未処分利益は10億4000万円で配当は3%。

 28日の株主総会は決算などを承認し、任期満了にともなう取締役と監査役を改選した。取締役は1人が交代したほか定数が4人増の27人となり、総合企画部長らプロパー5氏が学経枠の取締役に選任された。

 同社の取扱いは団体が多く、国内旅行で80%、海外で70%。その団体旅行が長引く不況で減少。このため取扱高は前期比96%の1340億円となった。
 しかし閑散期の旅館を団体貸切りにするというプランを開発して人気を呼ぶ不況対策などもあった。28月などで全く予約のない日の旅館の団体客利用を割安で募るもの。団体に強い同社ならではの企画だ。今年度は人数で2倍以上の団体から予約がきている。

 海外旅行では中国・昆明での世界園芸博覧会を中心とした中国旅行は業界トップの業績を挙げた。
 国内の地方空港からチャーター機を海外へ飛ばす商品も伸ばした。前期は53機だったが、今期は80機を計画している。
 全体として今期の取扱高目標は「2000億円を目指しています」と小沢隆雄常務は意欲的だ。

 新任の取締役(学経)は田辺豊(総合企画部長)、英修(総務部長)、渡辺高伸(国内旅行事業部長)、濱田康哉(海外旅行事業部長)、中野武弘(九州営業本部長)の5氏。



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