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実質は、1440円の下落 −第1回自主流通米入札(8/10)


 12年自主流通米の第1回入札が8月8日に実施された。

 今回の取引には、8月11日から31日までを受渡時期とする早期米10銘柄、1万4000トンが上場されたが、3銘柄2500トンが落札残となった。(落札残率18%) 上場10銘柄すべて前年同期価格を下回り、平均指標価格は60kg1万5984円と自主流通米の入札取引が始まって以来初めて1万6000円錐順を割り込んだ。昨年同期比では1301円の下落。

 ただし、昨年の第1回入札には「千葉コシヒカリ」が上場されていなかったため、上場銘柄を昨年と同様にして試算すると、1350円の下落に拡大する。
 さらに、昨年の第1回入札の平均指標価格(1万7285円)を、今回の落札数量(千葉コシヒカリを除く)をベースに試算すると、平均指標価格は1万7381円となる。すなわち、今回の平均指標価格とくらべた実質的な下落幅は、1446円になっているのが実態だ。

 とくに下落幅が大きかったのは、「茨城あきたこまち」。昨年の第1回入札では1万7640円だったが、今回は2531円も安い1万5109円となった。ただし、「茨城あきたこまち」のほか、千葉、徳島、高知、熊本、宮崎、鹿児島のコシヒカリは価格は下げたものの、落札残はゼロ。対照的に「千葉初星」、「千葉ひとめぼれ」、「千葉ふさおとめ」は、価格が下がったのに加えて落札残が出た。とくに「千葉ふさおとめ」は、3014トンの上場数量のうち1104トンしか落札せず、落札残率は635になった。

 卸業業界は、今回の結果について「価格下落でマージンが取れず、さらに下落スピードが速いため、早めに手当をすると差損リスクも拡大する」ことから「底値が見えず対応に苦慮。業界としても疲れてきた」との声もある。

平成12年産 第1回入札取引(早期米)結果(平成12年8月8日)           (単位:円/60kg, %)
産 地 銘 柄 地 域
区 分
受渡地 指標価格

前年産早期米
(昨年8月)
指標価格 B
今回早期米(8月)の
前年産早期米
(昨年8月)
価格対比 (A/B)
茨 城 あきたこまち 全地区 東 京 15,109 17,640 85.7
千 葉 コシヒカリ 全地区 東 京 16,843
千 葉 初星 全地区 東 京 15,001 16,779 89.4
千 葉 ひとめぼれ 全地区 東 京 15,502 16,984 91.3
千 葉 ふさおとめ 全地区 東 京 15,600 17,197 90.7
徳 島 コシヒカリ 全地区 大 阪 16,201 17,531 92.4
高 知 コシヒカリ 全地区 大 阪 16,201 17,519 92.5
熊 本 コシヒカリ 全地区 大 阪 16,458 17,521 93.9
宮 崎 コシヒカリ 全地区 大 阪 16,203 17,107 94.7
鹿児島 コシヒカリ 全地区 大 阪 15,571 16,767 92.9
   全国銘柄平均 15,984 17,285 92.5

 


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