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改革実行計画を求める意見目立つ
   −農水省の農協系統の事業・組織検討会 (9/12)

  (関連記事: JA全国大会議案決まる・ 9/7

 農協法などの改正に向けた農水省の検討会は12日、JA全国大会議案に盛り込まれたJA改革のポイントを議論した。

 この日は高木勇樹事務次官が冒頭あいさつで「新基本法ができて初めての大会であり、農協の真価が問われることになるが、前回の大会で決めた信連の統合や経営管理委員会制度の導入などについては改革が進んでいるとはいえない」と問題意識を示した。

 これに対してJA全中の原田睦民会長は改革断行の決意を語り、また今回の大会議案について、経済事業では、生産資材価格の引き下げや赤字の生活店舗廃止などが重点となり、信用事業ではJAや信連の経営破たんを未然に防ぐ自主ルールが柱であると説明した。さらに農林中金の上野博史理事長は、自主ルールの確立、新たな金融商品の開発、情報技術(IT)投資などのための法制度が必要になっていると述べた。

 委員の意見では、学識経験者から
   ・大会決議を実行するため目標数値を掲げることが重要である
   ・信用事業の改革には農協法とは別の法律が必要だ
   ・総合JAから信用事業を独立させることを検討してはどうか
   ・自主ルールには強制力を持たせるべきだ
   ・経済事業では赤字店舗の解消をすぐにでも実行すべきだ
  −−などの指摘があった。

 また農家代表委員からは
   ・改革の提起はむしろ遅いくらいだ。議案内容を生産現場に浸透させて改革実行を急ぐべきである
   ・そのために実施計画が重要だ
   ・営農センターは農家との対話を重視し、もっと外へ出て活動すべきだ
  −−などの意見が出た。

 改革の実行計画を立てるべきだとの意見が多く、経済事業では生産資材の「広域集中システム」構想が具体性に欠けるとして資材費削減の数値目標を示すべきだとの議論があった。

 一方、生産法人などの担い手を支援することに抵抗感を持っているJAがかなりあるという学経委員の指摘なども出た。
 議論の中で上野・農林中金理事長は、自主ルールに従わない組織はJAバンク加入メンバーからはずすなどの仕組みを検討していると明らかにした。



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