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介護・自立支援ルーム「JAくつろぎの間」で
  積水化学工業とJA共済連が業務提携 (10/31)


 JA共済連(新井昌一会長)は、(株)全国農協共済福祉事業団(土屋文夫社長)、積水化学工業(株)(大久保尚武社長)と、介護・自立支援ルーム「JA共済くつろぎの間」の全国展開に向けて3者間で業務提携をしたことを10月31日の記者会見で発表した。

あいさつするJA共済連
上原常務

 「くつろぎの間」は、平成8年度から(社)農協共済総合研究所が行ってきた高齢者・身体障害者の住宅・生活環境の向上に関わる調査で、もっとも大きな不安を感じる老後は「できれば介護施設などに入らず、自分が生活をしている家で家族に囲まれて過ごしたいという人が多く、介護支援ルームのニーズがあった。それを実現するために、研究・開発をすすめてきた」と上原壽宰JA共済連常務。

 開発にあたっては、農協共済中伊豆・別府の両リハビリテーションセンターで長年にわたって蓄積されてきた介護ノウハウを基本的なコンセプトとし、これと積水化学工業がかねてより研究開発してきた人間工学を基盤とした加齢配慮設備設計技術、ユニット住宅技術を総合して、高性能・高品質な高齢者・要介護者向けの住生活空間を実現した。

「くつろぎの間」の内装

 こうしたものは他にもあるが、それらと比べた「くつろぎの間」の最大の特徴は、「浴室とトイレを一体化」したことにある。また、手すりの配置や車椅子での移動に配慮するなど、身体が弱っても自立して過ごせるような設計になっている。
 さらに短期間の工事で、母屋に隣接して設置が可能となっているので、母屋の増改築をするよりも割安にあがるという。また鉄骨ユニット工法なので、阪神・淡路大震災クラスの地震にも耐えられる耐久性をもっているという。

 今回提供されるのは、浴室・トイレ(手洗い付)の「コアタイプ」(6.65u)、これに洗面を加えた「Aタイプ(41型)」(9.84u)、さらにランドリースペースを加えた「Aタイプ(45型)」(10.90u)、これに居室がついた「Bタイプ」(22.32u)の4つだが、敷地状況や介護状況に合わせたフリープランも可能だという。
 気になる価格はコアタイプの308万2000円からBタイプの530万円(確認申請諸費用、基礎など現地工事費、消費税は別途)となっているが、JA組合員とJA共済利用者の場合は、15〜20%前後の特別優遇制度が設けられている。

 3者の業務提携の内容は、JA共済連はJAやLAを通じて共済保障仕組と連動したPR活動を実施。農協共済福祉事業団は、@相談問合わせ対応、A購入申込の受付、B積水化学工業への生産・施工・保守の発注、C小路請負契約の締結、代金の受領。積水化学工業は、@建築条件等の専門的知識に関する問合わせ対応、A生産・運搬・施工・保守、B見積等、建築に関わる各種業務、となっている。

 JA共済としては、福祉サービスの一環として、企画者としてPR活動を行うので、事業実績としては一切カウントしない。購入希望者は農協共済福祉事業団に購入申込をし、積水化学工業がユニットの生産と工事を行うことになっている。
 全国的な展開は来年3月からだが、すでに説明が実施された10県では、今月から先行販売が開始されることになっている。

記者発表で紹介された
「くつろぎの間」
母屋との接続事例

 



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