若い女性の朝食市場最前線− |
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★古くて新しいモバイル食のすぐれもの「おにぎり」(ニュースタイルおにぎりショップ) お米を使った携帯食の代表にコンビニのおにぎりがある。仕事しながら、髪を整えながら片手で食べられる「モバイル食品」は、忙しい現代人には欠かせない食品になりつつある。こうしたハンドリングの良さに加えて、お腹にたまるという実質的価値を求める若者によっておにぎりが見直される中、最近、OLの間で新しいタイプのおにぎり専門店が人気を集めている。 一方、「ライスブレイク」新橋店は、おしゃれな雰囲気と新感覚の楽しさを提供する新しいタイプのおにぎり専門店。一見、ケーキ屋さんかブティックのような雰囲気で、朝は女性利用者が6割を占める。 ★ターミナル駅は若い女性の朝食ステーション 都会のOLの朝ごはん事情を変えつつある要因の一つに「駅の変化」がある。構内のコンビニは、その集客力と利便性で急速に店舗数を拡大しているが、女性客という新たな客層も開拓した。従来型キオスクとコンビニの違いは、自分のペースで商品を選べる点、さらにストッキングなど売店では買いにくいような商品も求めやすい点。こうして出勤途中、駅のコンビニに立ち寄ったOLはストッキングのついでにおやつを買い、翌日は朝食用の食品というように習慣化していくようだ。 東武百貨店池袋店では9月末から夜9時まで営業時間を延長、同時に夜7時からの「翌朝おまかせメニュー」の売場を始めた。現在はパン関連メニューだけだが、ターミナル型百貨店が朝食マーケットに参入したという点で、今後の動向が注目される。これまでも、仕事帰りに買う朝ごはん向け商品へのニーズは、シングル女性や有職主婦を中心にあった。実質的にそれに応えてきたのはコンビニだが、ダイエー碑文谷店なども、そんなニーズに応え、10月の新米期に朝食レシピを用意するなど、提案型の売場作りを行った。 こうした変化もさることながら、現在、朝ごはん商品の品揃えを強化しているコンビニの動向も要チェック。am/pmでは、来店客に配る小冊子を通じて朝ごはんの大切さやお米の効用をよびかけ、おかゆ、松茸御飯、五穀弁当など関連商品の充実を図ってきた。半蔵門店などオフィス街の店舗を中心にOLに支持され、朝食用に温めてもらって会社に持参する姿も多く見られる。これからの寒い季節、こうした温かい商品はさらに人気を集めそうである。 ★「grab−and−go!」掴んで持ってオフィスへダッシュ 「サラダバッグ」は、惣菜業界大手ロック・フィールドの新業態だが、駅構内にある市ヶ谷店は朝の時間帯も女性を中心ににぎわっている。オフィスワーカー、特に女性の健康を支援するという店のコンセプトが十分に伝わってくるヘルシーかつ個性的な品揃えがOLや若いビジネスマンには魅力的に映るようだ。 ★おしゃれなカフェから定食屋まで 北青山のカフェ「ロータス」、東京のカフェの中でも多くの若者に支持される店として有名だが、シンプルでおしゃれな空間で、コーヒーやデザートとともに提供されているのは、塩昆布のチャーハンやサバの味噌煮など和のメニューである。いずれも彩りの美しい野菜を豊富に使い、おしゃれ感とヘルシーさを演出している。 |