食肉消費はわずかに増加、輸入物はわずかに増加 |
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1.食肉全体(牛肉・豚肉・鶏肉) @消費−12年度下期の家計消費量は、10年4月以降食肉の平均購入単価が下落し、家計消費量が増加傾向にあったが、11年夏以降は再び減少傾向にあること等の最近の傾向からみて前年同期並み、ないしわずかに減少と見込まれる。 A供給−(国内生産)食肉の国内生産量はすべての品目でわずかに減少すると見込まれることから、食肉全体ではわずかに減少すると見込まれる。 2.牛 肉 @消費−牛肉への支出を抑制している最近の動向等からみて家計消費の減退が継続するとみられ、消費量はわずかに減少すると見込まれる。 A供給−(国内生産)下期の成牛と畜頭数は、肉用種が子牛の生産動向(出荷時月齢の約30カ月前)等からみて、やや減少すると見込まれ、乳用種が子牛の生産動向(出荷時月齢の約22カ月前)や最近の飼養動向等からみて、わずかに減少が見込まれることから、やや減少すると見込まれる。また、12年度下期の成牛枝肉生産量は、こうした成牛と畜頭数の動向からみて、やや減少すると見込まれる。 B価格−下期の牛枝肉卸売価格(省令価格)は、消費量がわずかに増加すると見込まれる中、国内生産量がやや減少すると見込まれるものの、前年度下期が高水準で推移したこと、家計消費が中心であること等から、ほぼ前年同期並みになると見込まれる。 3.豚 肉 @消費−昨年秋以降家計消費量が伸び悩んでいるものの、前年同月をわずかに上回る月もみられること等の最近の動向からみて、下期の家計消費量はほぼ前年同期並みになると見込まれる。一方、12年度下期の加工・外食等消費量は、11年秋以降増加幅が減少しており、本年6月以降は前年同月を下回って推移している最近の動向からみてわずかに減少すると見込まれる。この結果、下期の1人当たり豚肉消費量は前年同期並みないしわずかに減少と見込まれる。 A供給−(国内生産)下期の肉蓋と畜頭数は、子取り用めす豚の飼養頭数が全国的にはわずかに減少していること等から、わずかに減少すると見込まれる。また、下期の豚枝肉生産量は、このような動向からわずかに減少すると見込まれる。 B価格−豚枝肉卸売価格(省令規格)は、消費量が前年同期並みないしわずかに減少と見込まれる中で、国内生産量がわずかに減少、冷蔵品輸入量がわずかに増加と見込まれること、本年10月30日から前年に引き続き生産者団体や加工業者団体による調整保管が実施されていること等から、ほぼ前年同期並みになると見込まれる。 4.鶏 肉 @消費−下期の家計消費量は12年度に入り家計消費量等がわずかに増加していること、牛肉、豚肉の家計消費量が減少傾向にある中で、相対的に価格の安い鶏肉に需要がシフトしているとみられること等から前年並みないしわずかに増加するとみられる。一方、下期の加工・外食等消費量は、安価な輸入鶏肉調整品の供給増や生鮮鶏肉からの需要の代替等が継続すると見込まれること等からほぼ前年同期並みになると見込まれる。 A供給(国内生産)下期の鶏肉生産量は、12年の飼養羽数はわずかに増加しているものの、前年度下期以降の価格の低迷を背景にひな導入が減少傾向にあること等からみて、わずかに減少すると見込まれる。 B価格−下期のブロイラーの正肉卸売価格では、主として家計消費に向けられる「もも肉」は、わずかに増加すると見込まれ、主として加工・外食等消費に向けられる「むね肉」は前年同期に比べ下落幅は縮小するとみられるものの、安価な輸入鶏肉や輸入調整品との競合等から、やや下回ると見込まれる。 5.牛乳・乳製品 @消費−茶類飲料等との競合から最近の牛乳消費は低迷しているものの、本年6月末に発生した雪印乳業食中毒事故以降、加工乳・乳飲料から牛乳へ消費がシフトしていること等から、ほぼ前年同期並みになると見込まれる。また、乳製品の消費量は、前年度まで増加傾向で推移してきたチーズの家計消費量が減少に転じているものの、バターの消費拡大対策等で、わずかに増加すると見込まれる。これらの結果、下期の牛乳・乳製品の1人当たり消費量は前年同期並みないしわずかに増加すると見込まれる。 A供給(国内生産)生産量はわずかに減少すると見込まれる。地域別には、前年の猛暑による受胎の遅れから今年度上期が減少した北海道で生産量が回復するとみられることからほぼ前年同期並みと見込まれ、都府県では飼養頭数が減少傾向にあること等からわずかに減少すると見込まれる。 B価格−生産者価格(総合乳価、全国)12年度の加工原料乳保証価格が引き下げられたものの、飲用牛乳等向け処理量の割合が増加するとみられることからほぼ前年同期並みになると見込まれる。 6.鶏 卵 @消費−家計消費は消費者の少量買い等の消費動向で前年同期を下回るなど低水準にあり、購入単価、購入数量ともに減少傾向にあるものの、前年同期の減少幅が大きかったこと等から鶏卵家計消費量はほぼ前年並みと見込まれる。加工・外食等消費は今年度に入り低調に推移する中、最近わずかに回復のきざしもみられることから、下期の加工・外食等消費量はわずかに増加すると見込まれる。この結果、警らの1人当たり消費量は、ほぼ前年同期並みないしわずかに増加すると見込まれる。 A供給−(国内産)成鶏の採卵供用期間は今後短縮するとみられるものの、11年6月以降前年を上回って推移していたひなえ付け羽数が12年度に入っても引き続き増加していることからわずかに増加すると見込まれる。 B価格−下期の鶏卵卸売価格(東京、M規格)は、消費量がほぼ前年同期並みないしわずかに増加すると見込まれるものの、国内産量がわずかに増加すると見込まれること等から前年同期に比べやや下回ると見込まれる。なお、家計の動向等によっては卸売価格が大きく変動すること等があることから、今後の動向を注視する必要がある。 7.飼 料 @需要−飼料需要量(TDNベース)は家畜の飼養動向等を反映して、ほとんどの畜種でわずかに減少するとみられることから、全体ではわずかに減少すると見込まれる。 |