農水省は12月19日、「農家のパソコン利用状況アンケート調査結果」を発表した。今年11月にパソコンやインターネットの農業経営への利用状況を明らかにするため行ったもの。2000年世界農林業センサス結果における全国の販売農家を母集団とし、販売金額1位部門別・農業地域別農家数に応じて抽出した2万戸の農家に対して郵送調査を行い、5103戸の農家(世帯単位)から得た回答をまとめた。概要は次のとおり。
1.パソコン所有状況−所有農家は34%
(パソコンの所有状況(全国・農業地域類型別))
パソコンを所有している農家は34%で、前年(11年4月現在調査、以下同じ)に比べ8ポイント増えている。これを農業地域類型別にみると、都市的地域が41%と最も高く、次いで平地農業地域が35%となっている。
また、「パソコンの購入を予定している農家」は16%となっており、所有農家と合わせると5割を占めることになる(「購入予定なし」は60.1%)。
2.インターネットの利用状況−12%が利用
(パソコンによるインターネットの利用状況(全国・農業地域類型別))
「パソコンでインターネットを利用している農家」は12%となっており、前回に比べ5ポイント増えている。これを農業地域類型別でみると、都市的地域が16%と最も高く、次いで中間、平地、山間農業地域の順となっている(「今後利用予定がある」は13.8%)。
3.農業経営へのパソコン利用状況−7%が利用
(農業経営へのパソコンの利用状況(全国・販売金額1位部門別))
「パソコンを農業経営に利用している農家」は7%、「所有していて利用する予定がある農家」は14%となっている。
「利用している」農家を部門別にみると、養豚・養鶏等が30.9%と高く、次いで酪農が26.8%となっている。以下、花き・花木23.7%、施設野菜15.6%、果樹類15.3%、露地野菜14.5%、稲作13.1%、工芸農作物11.3%の順。
4.農業経営でのパソコン利用目的−簿記・青色申告などが74%
(パソコンを農業経営に利用している農家の利用目的
(全国、複数回答))
農業経営での利用目的では「簿記・青色申告等経営管理」が74%と最も高く、次いで「栽培・飼養等生産管理」が29%、「市況等の情報収集」が23%、「顧客管理等の販売事務」が21%となっている。
5、インターネットの利用目的−市況等の情報収集が4割
(インターネットを利用している農家の農業経営への利用目的
(全国、複数回答))
インターネットを利用している農家の目的は「市況等の情報収集」が40%と最も高く、次いで「栽培技術等生産管理情報の収集」が38%、「自己農業の紹介、消費者等との交流」が25%、「農林水産行政施策情報の収集」19%、「農畜産物の産直販売」15%となっている。
問い合わせ先−農水省統計情報部システム課企画調整班(担当・信田、三浦)
電話03−3502−8111(内線3115、3117)
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