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前回比0.1%上昇 第7回自主米入札結果 (1/26)

 12年産自主流通米の第7回入札が1月26日に実施された。
 今回の入札には、30産地69銘柄、10万3163トンが上場され、落札数量は9万7637トンだった。落札比率は94.6%で前回の91.6%を上回り、申し込み倍率も1.8倍と前回の1.7倍を上回った。

 全銘柄の平均指標価格は60kgあたり1万5847円。前回指標価格の1万5831円を16円(0.1%)上回り、上場69銘柄中、39銘柄(56.5%)が前回の指標価格以上となった。

 JA全農では、今回の結果について「一部の産地銘柄については販売進度の遅れから居所修正が行われたが、価格の高い銘柄・安い銘柄は指標価格・申し込み倍率とも前回を上回り、全体としても前回を上回った」と分析、その要因として@国の精米表示の指導が徹底されつつあること(新潟産魚沼コシヒカリなど)、A価格の安い7年産米政府持越米や計画外流通米など安い原料米の供給量が減少したこと、などを挙げている。

流通適正化に向けJAグループも米の品質分析を検討

 第7回入札結果は、前回に引き続き、指標価格、落札比率、申し込み倍率ともに前回を上回った。こうしたことからJA全農では「価格の低下がようやく底をうち、全体として改善・反転の兆しが見えてきた」としている。

 12年産米の販売状況は順調に推移している。1月18日現在の販売実績は、12年産米の出回りが早かったことや卸の在庫調整が一巡したことなどから、100万4000トンと前年同期を9万1000トン上回っている。昨年11月以降の毎月の自主流通米販売実績をみても、11月が前年同期比107.6%(223万トン)、12月が同123.9%(290万トン)といずれも前年を上回った。

 今後、「緊急総合米対策」で決まった40万トンの政府売り渡しと24万トンの特別調整保管米の市場隔離が行われることから、自主流通米の販売環境はさらに改善していくものとみられている。そのため、JAグループとしては@産地・銘柄別販売計画にもとづき計画販売を実施すること、A入札の申出価格については、昨年より販売環境が大幅に改善されることをふまえ、今後も慎重に対応すること、Bリベートについては引き続き廃止の方向で取り進めること、を柱に整然とした販売に務めることが重要だとしている。

 また、精米表示が適正に行われていないことが価格低迷の要因のひとつと考えられているが、表示の適正化については13年4月に改正JAS法が適用されることを踏まえ、食糧事務所が量販店を中心に指導を実施している。1昨年11月から昨年12月までの延べ調査店舗数は約7万5000店。このうち不適正事項のあった店舗数は約1万5000店舗(21%)にも上っており、不適正な表示を行っていた業者名は公表されている。不適正表示の内容は、いずれも「魚沼産コシヒカリ」、「新潟産コシヒカリ」と称して表示と異なる原料米を使用していたというものだ。
 JAグループとしては、この精米表示について国に指導の強化と徹底を要請する一方でJAグループ自らも、DNA鑑定などの手法も導入して販売されている精米の品質分析を実施することを検討し始めており、流通の適正化に取り組む方針だ。


平成12年産自主流通米の入札結果 (単位:トン、円/60kg、%)
  上場数量 落札数量 指標価格@ 11年産最終3回平均指標価格A @/A 前回対比 前年同月対比
第2回(8/29) 52,081 41,755 16,350 16,905 96.7 - 91.7
第3回(9/29) 153,618 103,131 16,070 16,870 95.3 98.3 93.8
第4回(10/29) 127,719 99,045 15,858 16,750 94.7 98.7 93.0
第5回(11/28) 132,097 119,649 15,726 16,676 94.3 99.2 93.0
第6回(12/22) 107,978 98,899 15,831 16,767 94.4 100.7 93.6
第7回(1/26) 103,163 97,637 15,847 16,774 94.5 100.1 94.6



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