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広域米穀卸会社が東京と大阪で営業開始
JA全農のパールライス2社、9経済連卸が一体化して(4/1)
JAグループ初の広域米穀卸会社として4月1日、全農パールライス東日本(株)と西日本(株)の2社が営業を開始した。量販店や外食産業などの広域展開に対応していく。  東日本は平成13年度の販売数量27万tを目ざす。これは米穀卸業界大手の神明(神戸)や木徳神糧(東京)と並ぶトップクラスの新会社が誕生したこととなり、業界再編への影響は大きい。初年度の売上高目標は東日本が1000億円。しかし西日本は412億円と差があり、販売数量は13万5000tが目標。東日本は群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、新潟7都県のJAグループ卸が、また西日本は大阪と兵庫の同卸が、それぞれ一体化してスタートした。  両社は小売業界の変化に対応し、大消費地を足場に効率的な広域展開で事業競争力を強化していく。  併せて各県の精米工場を再編し、物流体制の整備や情報の共有化などによってコスト削減を徹底する。  東日本の土肥忠行社長は「販売力強化へ向け、JA全農との連携を密にして総合力を発揮していきたい。取扱量は30万t台を展望して取引先を増やしていく。また産地の声を流通に伝えるという系統卸の役割を果たしていきたい」と抱負を語っている。  食管法時代の米穀卸売業者は約280社だったが、5年前の食糧法施行による大幅な規制緩和で総合商社などが参入。今は約380社に増え、これに経済連卸が加わって競争は激しい。7割強の社が赤字経営という状況だ。  その中で昨年末に全国大手の木徳と関東大手の神糧物産が合併するなど生き残りをかけた再編が進む。  業界では「380社は多過ぎる。20〜30社でよいのではないか」などといった声も聞かれる。やがては年間100万tほどを扱う「勝ち組」の社も出てくるだろうとの見方もある。  全農は経済連との統合進展と並行して合理的・効率的な事業方式を追求し、経済連卸の会社化や、広域会社づくりを進めてきた。  しかし新しい広域2社に事業を移管したのは、まだ9都府県の経済連だけ。今後は未参加のJAグループ卸を新会社に統合させていくことなどが課題となる。  当面は来年と、16年3月の2段階スケジュールを予定し、統合の条件・基準づくりを進めていく。  なお東の場合は(株)東京パールライスが今年2月に全農パールライス東日本(株)に社名を変更。また西では(株)大阪農協食糧が社名を変更して広域会社化した。社長は渡辺徳義氏。



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