12年度「白書」を閣議で決定(4/10) |
政府は、4月10日の閣議で平成12年度の「農業白書」(食料・農業・農村の動向に関する年次報告)を決定した。 12年度の白書は、11年度と同様、(1)食料の安定供給の確保、(2)農業の持続的な発展、(3)農村の振興と農業の有する多面的機能の発揮の3章構成。 今回は、巻頭に「農業基本法から食料・農業・農村基本法へ」と題して特集を企画したのが特徴だ。1960年から2001年までの我が国の農業・農村の変化と施策の沿革を年表も掲載して解説した。新基本法施行後、初の白書となることから、新基本法が制定された背景について国民に理解してもらうのが狙い。本文への導入部ともなっている。 本章では、「食」と「農」の距離が拡大していることに警告を鳴らしている。中食、外食などいわゆる食の外部化が進行していることや、また、都市近郊からの野菜供給が減り、物理的にも食と農の距離が開いていることなどをあげ、その結果、国内農業に対する関心が薄れていることを指摘している。 谷津農相は、閣議後の記者会見で「本白書が多くの国民に活用され、日々の食生活の見直しや農業、農村の果たしている役割を再認識されることを期待している」と語った。判型は、今年度からA4判となった。 |