12年産自主流通米の入札結果の推移(単位:トン、円/60kg、%)
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上場数量 |
落札数量 |
指標 価格(1) |
11年産最終 3回平均
指標価格(2) |
(1)/(2) |
前回対比 |
前年同月 対比 |
第2回(8/29) |
52,081
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41,755
|
16,350
|
16,905
|
96.7
|
-
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91.7
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第3回(9/29) |
153,618
|
103,131
|
16,070
|
16,870
|
95.3
|
98.3
|
93.8
|
第4回(10/27) |
127,719
|
99,045
|
15,858
|
16,750
|
94.7
|
98.7
|
93
|
第5回(11/28) |
132,097
|
119,649
|
15,726
|
16,676
|
94.3
|
99.2
|
93
|
第6回(12/22) |
107,978
|
98,899
|
15,831
|
16,767
|
94.4
|
100.7
|
93.6
|
第7回(1/26) |
103,163
|
97,637
|
15,847
|
16,774
|
94.5
|
100.1
|
94.6
|
第8回(2/23) |
103,669
|
101,911
|
15,958
|
16,846
|
94.7
|
100.7
|
95.1
|
第9回(3/27) |
87,053
|
86,466
|
16,018
|
16,788
|
95.4
|
100.4
|
95.5
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第10回(4/24) |
84,079
|
83,301
|
16,206
|
16,862
|
96.1
|
101.2
|
96.5
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4月24日に実施された12年産第10回自主流通米入札では、新潟「魚沼コシヒカリ」が60kg4万677円と前回(3万5889円)を4788円も上回り、前回に続き自主米入札制度での落札価格の最高値を更新する結果となった。1月入札では60kg2万3198円であり、この3か月で1万7000円も急騰したことになる。
急騰の背景は改正JAS法の施行。4月から精米表示が厳しくなったためである。上場数量に対する申込数量倍率を見ても、1月入札では3.7倍だったが、翌月には10.9倍に跳ね上がり、3月は9.7倍で今回も5.7倍と高く手当に急いだ様子が分かる。ただ、消費減退のなか、量販店が小売り価格の決定権を握っており、魚沼コシヒカリの落札価格高騰が小売価格の値上げに反映できるかどうかが卸関係者の悩み。店頭の小売り価格は、現在、10kg9000円が上限とも言われており、それをもとに精米コストなどから逆算すると前回の3万5000円程度ならなんとか利益が出るレベルだったという。今回はそれを上回る落札価格になったことになる。
◆需給改善効果が浸透
今回の入札には、28産地65銘柄、8万4079トンが上場され、8万3301tが落札された。落札比率は、99.1%だった。前回は99.3%。申し込み倍率は2.6倍だった。
全銘柄の平均指標価格は60kg1万6206円で、前回を188円(1.2%)上回った。また、上場65銘柄中60銘柄が前回の指標価格以上となった。前回比で価格上昇率が高かったのは(2%以上)、北海道「きらら397」(1万4321円)、宮城「ササニシキ」(1万7512円)、庄内「ササニシキ」(1万6848円)、新潟・佐渡「コシヒカリ」(2万2737円)、長野「あきたこまち」(1万5459円)、福井「ハナエチゼン」(1万5575円)、岡山「コシヒカリ」(1万6161円)。
自主流通米の価格は、平均指標価格・申込倍率ともに5回連続で前回を上回り、平均指標価格は昨年9月の平均指標価格1万6070円を上回る状況にまで回復した。JA全農では、「12年緊急総合米対策」の具体的な取り組みの進展により、「需給改善効果が浸透しつつある」と分析、今後とも緊急総合米対策を的確に実施し「整然とした販売に取り組み有利販売に努める」としている。
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