農水省は5月17日、省内に「男女共同参画社会推進本部」を設置した。
農山漁村の女性は子育てや介護などのほか、農業就業人口の55.8%を占めるなど(平成12年)担い手としても重要な役割を果たしている。
しかし、農業経営上の位置づけも不明確で社会参画も十分ではないことから農水省は「農林水産業、農山漁村における男女共同参画の実現なくしてわが国全体の課題の解決は難しい状況にある」として同本部を設置したもの。内閣府にすでに設置されている男女共同参画会議との密接な連携のもとに施策の推進を行う。
本部長は遠藤副大臣、本部長代理に田中副大臣、副本部長に両大臣政務官が就いた。本部員は官房長、総括審議官のほか、各長官、局長で構成する。
検討事項は、女性の社会参画、能力開発、経営参画の推進と男女共同参画社会形成のための施策の総合的推進など。今後、推進本部は必要に応じ、農林漁業者、有識者などの意見も聞くことにしている。
◆共同参画で私的懇談会 田中副大臣
田中直毅農水副大臣は、5月21日の副大臣・大臣政務官会議後の記者会見で、男女共同参画社会づくりを進めるため、農山漁村の女性たちから意見を聞くための私的懇談会を設置することを事務局に指示したことを明らかにした。「女性の役割は就労を含めて大きくなっている。私としても意見を聞いていきたい」と話した。7、8人の女性から構成される予定。同副大臣はすでに消費者との私的懇談会も設置している。
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