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肥料価格交渉本番へ メーカーは値上げを要求 (5/23)


 平成13肥料年度(7月〜14年6月)の価格交渉でメーカー各社は値上げを求めているが、JA全農はコメの減反面積の増加や農産物輸入の急増などを訴えて、コストアップ要因の合理化努力による吸収と価格抑制を強く主張している。
 肥料需要の大幅な減少が続いて、肥料メーカーの売上高は縮小傾向をたどっており、また大手総合化学メーカーの肥料部門はすべて赤字だ。このためメーカーの大規模合併や事業統合などの動きが加速しており、肥料事業の再編・合理化が急務となっている。
 JA全農は、こうした肥料情勢を23日の理事会に報告し、今後は、海外原材料や為替の動向を見極めながら、6月中旬の決着に向けて精力的に交渉する。
 注目される今後の為替動向は、円安か円高か予測は分かれるものの、現在のところ120円台前半で推移する見方が一般的だ。
 昨年7月以降は108〜110円で推移したため全農は12肥料年度に108円を折り込んだが、現在はそれとかけ離れた円安になっている。
 一方、主な原料では、原油価格が依然として高水準で、ナフサ(アンモニア主原料)も、ほぼそれに連動している。
 リン鉱石は、日本のリン酸製造に適した高品位品は産出国が限定されているため価格は強含みだ。しかしリン鉱石輸入シェアの65%は全農が占めているという条件がある。
 塩化カリの価格は引き続き上昇基調だが、これの輸入も58%が全農だ。
 一方、海上運賃は先行き強含みの見方が強い。
 なおメーカー側は、環境規制の強化による対策費の増加も値上げ要求の理由に挙げている。



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