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野菜価格−4月以降は平年を下回る水準
(農水省・野菜に関する月間情報)(5/31)
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農水省生産局野菜課は5月31日、「野菜に関する月間情報(5月分)」を発表した。概要は次のとおり。
☆野菜の価格・生産の動向
1、全体−−最近の野菜価格は、日照不足、寒波、降雪等の影響で入荷量が減少したことから1、2月はかなり上昇した。3月以降は好天と気温の上昇が続いたため、全体的に出荷が早まり、4月以降は野菜全体として平年を下回る水準となっている。
2、葉茎菜類−−はくさい、キャベツ、レタスは、日照不足の影響で初期生育が阻害され小玉傾向だったこと、ほうれんそうは主産地の北関東が降雪等で一時的に平年をかなり上回る水準となったものの、3月には落ち着きを取り戻しており、最近は平年を下回る価格となっている。
他方、ねぎは輸入増加の影響もあって、平年を大幅に下回る価格だったが、セーフガードの暫定発動後一定の回復がみられる。
3、果菜類−−きゅうり、なす、ピーマンは年明けまで平年を上回る価格となっていたが、4月に入り気温高によって入荷量が増加したことから、平年を下回る価格となっている。
4、土物類−−長崎産主体に出回ったばれいしょは、平年を下回る価格となっている。たまねぎは新ものが出回っているものの、平年をやや上回る価格となっている。(表1)
☆生鮮野菜の輸入動向
1、平成12年の生鮮野菜の輸入量は92万6,000トンで、過去5年間で約1.5倍となった。
2、平成13年1月〜4月の生鮮野菜の輸入量は41万3,000トンで、前年同期比106%となっているが、平成13年4月の輸入量は前月に引き続き減少し、9万8,000トンで前年同期比96%となった。(表2)
☆植物検疫の状況
最近における主な生鮮野菜の主要国からの輸入植物検査実績速報は次のとおり。(表3)
表1
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平成8年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
卸売価格(円/kg) |
155 |
195 |
163 |
145 |
生産額(億円) |
22,986 |
25,953 |
22,110 |
− |
作付面積(ha) |
524 |
506 |
502 |
− |
収穫量(万トン) |
1,462 |
1,364 |
1,387 |
− |
(注)1、卸売価格は東京都中央卸売市場における指定野菜14品目の平均価格。
2、作付面積及び収穫量は、食料需給表ベース50品目。
表2.主な生鮮野菜の輸入量(単位:千トン)
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平成8年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
生鮮野菜計 |
630 |
740 |
885 |
926 |
たまねぎ |
184 |
205 |
223 |
262 |
かぼちゃ |
144 |
129 |
154 |
133 |
ごぼう |
− |
− |
72 |
82 |
ブロッコリー |
74 |
75 |
91 |
79 |
しょうが |
31 |
30 |
34 |
48 |
にんじん・かぶ |
30 |
34 |
50 |
44 |
ねぎ等 |
9 |
18 |
30 |
42 |
メロン |
27 |
29 |
39 |
34 |
にんにく |
24 |
27 |
26 |
29 |
アスパラガス |
22 |
20 |
24 |
25 |
ピーマン等 |
4 |
9 |
11 |
16 |
トマト |
1 |
4 |
9 |
13 |
なす |
0 |
1 |
2 |
2 |
資料・財務省「貿易統計」
(注)ごぼうは平成11年から別分類された。ねぎは「植物検疫統計」による。
表3
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13年4月23日
〜29日 |
同4月30日
〜5月6日 |
同5月7日
〜13日 |
同5月14日
〜20日 |
ねぎ |
検査数量 |
338 |
56 |
231 |
162 |
合格数量 |
269 |
51 |
186 |
97 |
不合格数量 |
69 |
5 |
44 |
65 |
たまねぎ |
検査数量 |
3,216 |
1,918 |
2,622 |
1,838 |
合格数量 |
874 |
335 |
1,019 |
539 |
不合格数量 |
2,342 |
1,583 |
1,603 |
1,298 |
トマト |
検査数量 |
20 |
18 |
25 |
13 |
合格数量 |
20 |
18 |
25 |
13 |
不合格数量 |
0 |
0 |
0 |
0 |
チェリートマト |
検査数量 |
95 |
15 |
112 |
113 |
合格数量 |
91 |
15 |
112 |
113 |
不合格数量 |
4 |
0 |
0 |
0 |
ピーマン |
検査数量 |
436 |
323 |
683 |
636 |
合格数量 |
419 |
300 |
675 |
621 |
不合格数量 |
17 |
23 |
8 |
15 |
資料・農水省植物防疫所調べ
(注)1、主要国(輸入検査実績の多い国)からの、たまねぎ、トマト、 チェリートマト(ミニトマト)及びピーマンの輸入植物検査実績の速報値である。
2、数量は輸入植物検査を行った数量の集計であり、税関の通関統計の 数値とは必ずしも一致しない。
3、「不合格」は輸入検査の結果、検疫有害動植物等が発見されたため
不合格となったものであり、殺虫処理等所要の検疫措置を講じることにより、 その後合格となったものが含まれている。
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