都会の子供たちは4人に3人が田舎を「好き」と答え、また、おコメがどのようにしてできるかを8割が知っている、といった状況が農林中金の「自然や田舎との接し方」調査でわかった。対象は首都圏に居住する小学校4〜6年生400人(男女半々)で7日、調査結果を発表した。
調査では9割余が『緑』『田舎』『農業』を必要と考えているという結果が出て、『次世代との共生』を掲げるJAグループの取り組みに一層の展望を開くものとなったようだ。
環境問題では「良くないことをしている大人を見かけたことがありますか」との問いに▽タバコ、空き缶のポイ捨て▽何でも簡単に捨てる▽食べ物を粗末にするなど、ゴミに関する目撃がもっぱら上位を占めた。
これからの生活で「なくしたくないもの」を自由回答で挙げてもらったところ▽自然(103件)▽森林(43件)▽緑(40件)が上位に並び、少数意見ではテレビゲーム(11件)という願望もあった。
反対に「なくなってほしいもの」は▽排気ガス(68件)▽ゴミ▽タバコなどが目立ち、▽いじめ(18件)も切実だった。
調査は、田舎や農業、自然と環境問題についての意識や実態に絞った。
田舎が好きか嫌いかでは「好き」が76.8%で都会暮らしの小学生にとって田舎のイメージは極めて良好だ。「どちらでもない」は20%。「嫌い」は3.3%でごくわずか。理由は「虫が多い」が圧倒的。
「おコメはどのようにしてできるか」について6年生では授業によって9割強が知っていたが、実際に見て知った子は2割強だ。
農作物の手入れや収穫など何らかの経験をした子は9割余で、それらの作業を9割弱が「楽しい」と考えている。経験はイモ掘り、花作り、イチゴ狩りなど。
また野菜作りの経験が意外と多い(50.5%)。田植えや稲刈りの経験は学校の授業や行事によるものが多いと考えられる。