日本人の野菜の1人あたりの年間消費量は1985年では110.8kgだったが、1999年には102.3kgと15年間で8%程度減少している。
一方、米国では85年に95.9kgだったのが、99年には115.5kgへと20%程度増加している。95年から日米で1人あたり消費量が逆転した。(表)
米国では健康志向の高まりを背景に、91年から全国的な教育・普及事業として「5 A DAY」(ファイブ・ア・デイ)プログラムが実施されている。これは健康のために野菜・果実を毎日「5サービングス」以上摂取しようと呼びかけているもの。1サービングスは、生鮮野菜なら2分の1カップ(118ml)、100%野菜ジュースは180ml、などと決められている。同国の農務省や保健社会福祉省などのバックアップで、国立ガン研究所と民間団体が共同で展開、こうした取り組みの成果もあって消費が拡大しているという。
日本ではとくに若年層の野菜離れが懸念されている。平成11年の国民栄養調査では1人1日あたりの平均摂取量は276.5g。年齢別にみると50〜59歳層の322.4gに対し20〜29歳層では258.0g、15〜19歳層では248.9gとなっている。
「食料・農業・農村基本計画」では平成22年に野菜の1人あたり年間消費量目標を107.5kgとしており、農水省では平成16年には103.5kgを目指すことにしている。そのため、教育による健康と野菜への理解増進など新たな消費対策も野菜対策の柱の一つに掲げている。