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切り花類の出荷量は前年比減少、球根類は増加−−農水省(6/18)
 農水省が6月18日発表した「平成12年産花きの作付(収穫)面積及び出荷量」によると、前年産に比べ切り花類の出荷量は減少した反面、球根類、鉢もの類、花壇用苗もの類の出荷量は増加した。概要は次のとおり。

 1、切り花類−−
 作付面積は1万9,700haで前年産並み。品目別では、カーネーション、ばら、りんどう類が減少し、ゆり、スターチス等が増加した。出荷量は55億9,300万本で、前年産に比べ6,800万本(1%)減少した。これは最もウエイトの高いきくが前年産並み、ガーベラ、スターチス等が増加したものの、カーネーション、ばら、りんどう等が減少したため。
 なお、出荷量における品目別の構成割合は、きくが36%で最も高く、次いでカーネーション9%、ばら8%、ゆり4%の順。
 (1)きく−−作付面積は6,260haで前年産並み。これは前年産の価格低下等による減少があるものの、沖縄県及び鹿児島県で規模拡大等により増加したため。出荷量は20億2,700万本で前年産並みであった。
 出荷量の内訳は、輪ぎくが11億9,900万本で前年産に比べ1%減少、プレイぎくは2億6,750万本で前年産に比べ3%増加、小ぎくは5億6,100万本で前年産並み。
 (2)カーネーション−−作付面積は491haで前年産に比べ17ha(3%)減少。これは北海道、千葉県等で前年産の価格の低下等から減少したため。出荷量は4億9,530万本で、作付面積が減少したため前年産に比べ1,330万本(3%)減少した。
 (3)ばら−−作付面積は585haで前年に比べ21ha(3%)減少。これは静岡県等で価格の低迷等から減少したため。出荷量は4億5,950万本で、作付面積が減少したため、前年産に比べ1,990万本(4%)減少した。

 2、球根類−−
 収穫面積は995haで、前年産に比べ45ha(4%)減少した。これは輸入球根との競合により品目別に調査しているチューリップ、グラジオラス及びゆりが減少したため。
 出荷量は3億900万株で前年産に比べ3,660万球(13%)増加した。これは天候不順により肥大不良であった前年産に比べ、おおむね天気に恵まれたことから肥大が良好であったため。
 なお、出荷量における品目別構成割合は、チューリップが31%で最も高く、次いでグラジオラス17%、ゆり13%の順。
 (1)ゆり−−収穫面積は218haで前年産に比べ6ha(3%)減少した。これは、契約栽培の増加により宮崎県で増加したものの、輸入球根との競合から、北海道で規模縮小や切り花類への転換により減少したため。
 出荷量は4,150万球で前年産に比べ前年産に比べ210万球(5%)増加した。これはおおむね天候に恵まれたことから肥大が良好であったため。
 (2)チューリップ−−収穫面積は430haで前年産に比べ33ha(7%)減少した。これは輸入球根との競合等から新潟県、富山県で規模縮小や栽培中止等により減少したため。
 出荷量は9,540万球で前年産に比べ570万球(6%)増加した。これはおおむね天候に恵まれたことから肥大が良好であったため。
 (3)グラジオラス−−収穫面積は95haで前年に比べ15ha(14%)減少した。これは千葉県等で新規参入があるものの、茨城県、福島県等で契約栽培が減少したため。
 出荷量は5,210万球で、前年に比べ960万球(23%)増加した。これは、おおむね天候に恵まれたことから肥大が良好であったため。

 3、鉢もの類−−
 収穫面積は2,160haで前年産に比べ70ha(3%)増加した。これは花木類、観葉植物等で増加したため。出荷量は3億530万鉢で、前年産に比べ1,110万鉢(4%)増加した。これは観葉植物がやや減少したものの、花木類がかなり増加したため。
 出荷量における品目別構成割合は、花木類が19%と最も高く、次いで観葉植物17%、洋ラン類8%、シクラメン7%、サボテン及び多肉植物7%の順。
 (1)シクラメン−−収穫面積は239haで前年産並み。これは長野県で花木類への転換による減少があるものの、愛知県等で規模拡大による増加があったため。
 出荷量は2,060万鉢で前年産に比べ50万鉢(3%)増加した。これは需要を反映してミニシクラメンが増加したため。
 (2)洋ラン類−−収穫面積は283haで前年産に比べ3ha(1%)増加。これは他品目からの転換等により福岡県、静岡県等で増加したため。
 出荷量は2,410万鉢で前年産並み。洋ラン類の出荷量の内訳は、シンビジウムは440万鉢で前年産に比べ6%減少。デンドロビウムは356万鉢で前年産に比べ3%増加した。
 (3)観葉植物−−収穫面積は363haで前年産に比べ17ha(5%)増加。これは埼玉県で価格低下から出荷を見送ったことによる減少があるものの、鹿児島県等で規模拡大等による増加があったため。
 出荷量は5,120万鉢で、前年産に比べ210万鉢(4%)減少した。これは愛知県、三重県等で品目変更や大鉢化が進んだため。
 (4)花木類−−収穫面積は493haで前年産に比べ16ha(3%)増加した。これは花壇用苗もの類への転換等により新潟県、埼玉県等で減少しているものの、香川県、兵庫県等で新規参入や規模拡大等により増加したため。
 出荷量は5,720万鉢で前年産に比べ620万鉢(12%)増加した。これは小鉢化の進展等があったため。

 4、花壇用苗もの類−−
 作付面積は1,670haで、前年産に比べ120ha(8%)増加した。これはガーデニングの普及、定着による需要の増加から、パンジー、ペチュニア等が増加したため。
 出荷量は8億5,690万本で前年産に比べ7,420万本(9%)増加した。これはパンジー、ペチュニア等が増加したため。
 出荷量は8億5,690万本で前年産に比べ7,420万本(9%)増加した。これはパンジー、ペチュニアが増加したため。出荷量における品目別構成割合は、パンジーが24%と最も高く、次いでペチュニア5%、マリーゴールド4%、サルビア4%の順。
 ▽パンジー−−構成割合が最も高いパンジーの作付面積は368haで、前年産に比べ39ha(12%)増加した。これは大規模施設の更新による作付回転数の減少により千葉県で減少したものの、ガーデニングの普及、定着による需要の増加から主産県を中心に増加したため。出荷量は2億960万本で、前年産に比べ1,550万本(8%)増加した。

 
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