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農政・農協ニュース |
農林中央金庫 2期連続の増益 不良債権を大幅処理−−通常総代会開催(6/27) |
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さらに信用事業新法と呼ぶ「農林中金と信連の合併関係法」、「農林中金法」の全面改正、および「農協法」の一部改正が今国会で成立したことについて「新たな農協金融システムの基本的なインフラが整備された」との認識を示した。 次いで事業報告書などを承認のあと、任期満了による橋本勝好専務ら3理事と3監事の退任に伴う新役員を選任した。理事は新しい業務を強化するため定数を1名増やし4氏とした。 大手16銀行の前期決算は、不良債権処理の負担が重いため7行が赤字となったが、農林中金の場合は、ここ数年間、財務体質の一層の向上を図って、前々期に増益に転じ、前期は着実に好決算を実現した。 今後の見通しについては遊佐皓専務が「昨年夏、ゼロ金利解除のタイミングをとらえ、長めの短期運用を強化したこと等のため今14年3月期は蓄積が残るが、昨年後半からのゼロ金利が続けば、来15年3月期は非常に厳しくなる。今後の運用環境には強い緊張感を持っている」と語った。 不良債権処理は、バルクセールという一括売却をするなどした結果、リスク管理債権は11年度末に比べ4670億円減の7356億円に大きく減少した。 また住専問題以来の子会社・協同住宅ローン(株)の債権は改善し「要管理」の債権先から脱却。グループ企業各社はすべて「身ぎれい」となった。前期は上野理事長の1年目だったが「これで引継ぎはうまくいったといえそうだ」と角道謙一・前理事長は笑顔だった。今期は農協改革2法の下で、ペイオフを見据えてJA破たんの未然防止策確立などに取り組むことになる。 ◆信連預金増える 大口貸出も増加
決算内容は、調達面で信連預金などが2兆6152億円増えて年度末残高は35兆9951億円。信連から短期市場運用を委託されている預かり金も増えて残高は3兆9907億円。農林債券は金利情勢から減少し、発行残高は6兆5457億円となった。
JA貯金の伸び率は、昨年4月に2%台に回復してから漸増基調にあり、本年4月末現在では速報値ベースで72兆5000億円、前年同月比伸び率は2.7%となりました。貯金伸び率のマイナス県も2県と改善され、これは各県における「ペイオフ対策」および「郵貯大量満期対策」への着実な成果の表れと見ることができると思います。漁協系統貯金の年度末残高も、過去最高残高を更新いたしました。
日銀によるゼロ金利政策の復活というような状況の中で、預貯金者にとっては文字通りゼロに等しい預金金利であり、さらにはペイオフ解禁に伴う不安感も増大しているにもかかわらず「それでも貯金するしかない」かの思いが背景に存在しているものと思います。 一方で、個人の運用手段の多様化も少しずつ進展しております。金融業界においても伝統的な預貸業務から預かり資産型業務に移行しつつあるようですし、小泉内閣の「骨太の方針」においても個人の資金を証券市場に呼び込むため税制などの面で環境整備を行う必要性が強調されています。当金庫も、系統信用事業がそういった面においても十分な対応がなし得るよう、サポート体制を整えていきたいと考えております。 組織整備につきましてはこれまでに統合を指向している信連との間で個別に協議を進めてきた結果、栃木および秋田の両県信連とは平成15年中を目途に、また宮城県信連とは信用事業再構築計画の達成後早ければ14年10月を目途として、円滑な統合を実現すべく具体的な協議を進めているところであります。 次に金庫の業務運営につきましては、今般、金庫法等の改正で、系統信用事業全体の健全性の維持と高度な金融サービスの提供に向けた金庫の役割が一層明確になったことを踏まえ、系統が強みを持つ組合員基盤の維持・強化に向け、皆様とともに系統一体的に取り組んでまいる所存です。 また、皆様方への安定的な還元を行うためにも、金庫の強みを発揮できる分野で収益力の維持・拡大を図るため、経営資源の選択と集中を進めます。特に国際的な市場で、その力を発揮するためにも国際決済銀行、いわゆるBISが3次規制案で求めている高いハードルを越えるため、リスク管理手法の高度化等についてさらなる体制強化を図っていく必要があります。これらのことは、いずれをとっても、大変難しく、かつ急を要する課題です。今回、これら諸課題に的確かつ迅速に対応するため、所要の業務運営体制見直しを行うことにしたいと考えております。 最後に、当金庫の12年度決算につきましては、各般にわたり収益確保に努めた結果、983億円の経常利益を確保することができました。これを受けて13年3月末の自己資本比率は単体11.24%、連結ベースで11.06%となっております。 ◆新専務に大多和常務−−農林中金の役員人事
農林中金は27日の通常総代会で、理事3氏と監事3氏を選任した。新役員は専務に大多和巌常務、常務に佐藤純二人事部長、鶴見肇総合リスク評価部長、山崎直昭推進統括部長、河野良雄総合企画部長、監事に古本修次総務部長、白岩徳人大分県信連会長、岸康彦愛媛大学教授が決まった。
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