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農政・農協ニュース

悪化している農家経済 野菜収入など減る
―― 農業経営動向統計(7/31)
 全国の販売農家の経営状況が悪くなっており、平成12年度の農業所得は前年度より5%減少した。農水省が31日公表した農業経営動向統計によると、値下がりで野菜収入をはじめ、工芸農作物や花の収入も減少したことから、農業粗収益は2.1%減。しかし農業経営費は減らず、ほぼ前年並みの0.7%減にとどまった。販売農家とは経営面積30アール以上、または農産物の販売金額50万円以上の農家をいう。
 農外所得も、その大部分を占める賃金収入の減少から3%減った。しかし年金や贈与による収入は、1.5%増えた。この結果、農業所得に農外、年金、被贈などの収入を加えた農家総所得も2.1%減った。
 これらを1戸あたり平均の金額でみると、農業で年間60日以上働く64歳以下の人がいる主業農家の農業所得は502万円で、ほぼ前年並みの0.8%減となった。
 また65歳未満の就農者がいても農業所得が農外所得より少ない準主業農家は99万円、それ以外の副業的農家は23万円だ。
 主業農家の農業所得は、販売農家の平均108万円の約4.6倍である。
 農外所得は、準主業農家が586万円、副業的農家が559万円、主業農家が96万円となっている。
 農家総所得は、準主業農家が最も多く881万円、次いで副業的農家が821万円、そして主業農家は782万円だ。
 生産性では、農業労働1時間あたりの純生産は、主業農家が1129円で、副業的農家の約3.7倍と高い。農業固定資本額千円あたり農業生産額も約4倍高くなっている。
 一方、経営面積別にみた1戸あたり平均の農業所得(北海道を除く)は、規模が大きくなるに従って高くなっている。
 0.5ヘクタール未満では21万円、10ヘクタール以上では645万円だ。
 都府県では平均の経営面積が1.4ヘクタールだがその階層(1〜1.5ヘクタール)の農業所得は86万円だ。
 しかし農外所得は、小規模層ほど高い。兼業化が進んでいることなどによる。10ヘクタール以上の大規模層は最も低く223万円で、都府県平均(506万円)の約4割にとどまる。農家総所得は、おおむね経営規模が大きくなるに従って高くなり、10ヘクタール以上の層では1187万円となっている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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