「JA改革なくして農業改革なし」、「大会決議はしたが、まだ農村ではメリットが実感できない」−−。8月7日に開かれた農水省の「農協系統の事業・組織に関する検討会」では委員からJA改革の着実な実行を求める意見が続出した。同検討会は昨年11月に報告書「農協改革の方向」をまとめたが、その後も改革の進捗状況をチェックするために年2回ほど会合を開くことになっている。
この日の会合では農水省が先の国会で成立した農協改革2法について説明した後、JAグループ側が信用事業の自主ルールづくりや生産資材費の低減に向けた取り組み状況などを説明、委員からの意見を聞いた。
委員からは次のような意見が出た。△農村では改革のメリットが実感できない。改革の点検は組合員も入れて行うべき、△全国機関はもっとリーダーシップを発揮してほしい、△農産物価格が下がって農家にはもう時間がない。JAグループにも痛みを伴う改革が必要だ、△肥料など生産資材を安くするのは当たり前。今までやっていないことが問題、△改革の熱意が組合長どまりなのが問題、△県レベル、JAレベルでも改革の点検が必要、△二種兼と大規模農家をいつまでも同じ扱いにしていてはだめ。小規模農家から多少文句が出ても改革を進めるべき。△改革が進んでいる事例をホームページなどでもっとPRしてはどうか。
来年初めに次の会合が予定されている。