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農政・農協ニュース

ムーディーズ JAバンク法を評価
―― 農林中金の「格付け見通し」を変更(8/3)
 金融機関の格付け機関のムーディーズは8月3日、農林中央金庫の「格付け見通し」を「ネガティブ」から「安定的」に変更した。
 この変更は、同社が6月に成立した農協改革2法に期待したことによる。ムーディーズの「格付け見通し」とは、将来、格付けが変わるかどうかを評価したもの。「安定的」とは、現在の格付けが安定的に維持される見通し、との意味。
 同社は、従来、JAグループの信用事業に対して信連、JAから偶発債務が発生することを懸念しており、一部の信連支援を行った平成11年後半には農林中金の格付け見通しを「ネガティブ」に変更していた。
 しかし、今回の農協改革2法の成立で、JAバンクとして「ひとつのまとまった信用組織」として破たん未然防止策の自主ルールを策定することや、さらにJA信用事業の指導権限が農林中金に法的に与えられたことなどから、偶発的なリスクが減ったとして農林中金の現在の格付けが下がる可能性は低くなったと判断した。現在、日本の金融機関は全体として「ネガティブ」が多いという。ムーディーズの格付けでは、農林中金は短期債務で「P−1」、長期債務で「A1」。


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