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農政・農協ニュース

輸入弁当に肉魚20%以下の違反品
―― 農民連が調査(8/8)
 農民運動全国連合会(佐々木健三会長)はJR東日本の関連会社、日本レストランエンタプライズ(NRE)が米国から「肉魚調製品」として輸入している弁当のなかに違反品があったとの調査結果を8月8日に明らかにした。
 現在の関税分類で「肉魚調製品」とは肉や魚の含有量が20%以上と定められ、関税は6%から21.3%と低率となっているが、肉、魚が20%未満であれば米飯調製品として1kg341円の関税がかかる。NREが輸入・販売している弁当は肉魚調製品の扱いを受けている。
 しかし、発売開始日などにJR駅で購入した弁当を農民連食品分析センターで調べたところ、鶏ごぼう照り焼き風弁当では購入した5点のうち4点が肉魚割合が16.7%から18.8%だったという。また、鮭弁当でも17.2%のものや牛すき焼き風弁当でも18.9%の弁当があった。農民連は違反品が輸入・販売されているとして同日、財務、農水両省に厳重な調査と追加関税を徴収するよう要請した。
 農民連では「減反で苦闘している農民を踏みつけるような弁当輸入はどうしても許せない。肉魚調製品としての低関税輸入はそもそも脱法的であるのに違反のものまであるのは大問題」と訴えている。会見で佐々木会長は「このような輸入を許せば1つの突破口になってどんどん入ってくる。これは米だけの問題ではない。肉や野菜の輸入増加につながること」と強調していた。


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