JA全農は20日の理事会に、平成14農薬年度価格交渉の状況など「農薬情勢」を報告。これによると特許切れ農薬であるアセフェート剤(先行剤オルトラン)は、「ジェイエース」として開発中で、8月に登録申請をし、近く登録される見込みだ。
また、先にメーカーと共同開発した新規化合物MY−100を母剤とした水稲用除草剤6剤の普及面積(13農薬年度)は10万3327ヘクタールとなり、出荷初年度で目標の10万ヘクタールを突破。普及率は5.8%となって、系統の推進力を示すことができたとした。14農薬年度は25万ヘクタールを目ざす。
流通の現状については▽海外大手原体メーカーの再編が進み、国内農薬業界への影響がさらに強まっている▽モンサント社が国内製剤メーカーを経ない直接販売に移行して以後、他社もこれに追随し、国内製剤メーカーは取扱商品の一部を失っている、と報告。
一方、農薬需要が縮小する中で大型卸店は、経営の悪化した中小卸を合併し、広域化に生き残りをかけている。またホームセンターや農業資材店は、一部の商品で安値や利便性をセールスポイントにして拡大傾向にある。インターネット販売やカタログ販売の動きも出ている、とした。