JA全農は13日、「米国テロ事件全農対策本部」を設置し、役職員の安全や輸入原料の確保に万全を期することにした。
全農は米国全農組貿(株)という(株)組合貿易の子会社に職員8人を出向させており、事件当日は駐在員がニューヨーク事務所にいたが、貿易センタービルとは離れているため全員が無事だった。
また当日は、大消費地販売推進部長と首都圏の生協代表らからなる商談パーティなどがニューオリンズの近くにいたが、出張者全員の安全も確認した。
しかし、9月28日と10月12日に出発予定だった全農総代のヨルダンや欧州向けのパーティの出張は当分中止とした。当面は交通や治安などの情勢が安定するまで、海外出張は基本的に自粛する。
全農は20日の理事会にテロ関係の情報を報告したが、それによると原料(飼料・肥料・燃料)での問題は発生していない。
対策本部は、ことの重大性から本部長を大池裕会長とし、事務局長を法務コンプライアンス(法令遵守)室長とした。
同本部は、米国での原料情勢を早くつかんで、対応策を検討し、また麦と大豆の情報収集に努める。海外出張への対応も決める。
なお、全農の協同会社は組合貿易(株)と米国全農組貿(株)が米国内ではニューヨーク、シアトル、ニューオリンズに支店や事務所を置いており、出張も多い。対策本部は、これら各社と連携して対応する。