狂牛病対策で農水省は10月3日、緊急の地方農政局長会議を開き、遠藤武彦副大臣は「疑わしいものは出回らない体制をとった。風評被害が広がらないよう各局長が先頭に立って市町村にも出向き、牛肉の安全性を訴えてほしい」と指示した。
各局からの報告によると、学校給食に牛肉を使わない自粛の動きが大部分の管内に広がっているが、県の立ち入り検査報告を公表したり、親たちへの説明をきちんとした場合には自粛を撤回した学校もあるという。
また▽知事を中心に安全宣言を出す取り組みがある▽東北では学校給食の牛肉使用に助成金を出すところがある▽畜産県の鹿児島では「牛肉祭り」を開催し、安全を訴えて好評だった、などの報告があった。
一方、関係者の要求としては▽国の安全宣言を早く出してほしい▽原因究明を急ぐこと▽配合飼料に肉骨粉を使っていないという証明書を出すように▽対応策の全体像がわかりやすい資料を作ること▽もっと情報を、などが紹介された。
これに対し農水省は、対策の全体像を示す資料や安全性を訴える宣伝物などは作成ずみなので、活用するようにと指示した。