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農政・農協ニュース

6経済連と全農が来春合併へ調印
取扱高計7兆円規模に (10/18)

 JA全農は来年4月1日に岩手、秋田、茨城、群馬、埼玉、大分の6経済連と統合することになり、10月18日、東京都内のホテルで合併契約調印を挙げた。すでに27都府県経済連と統合しているため、この日の調印で計33県連との合併実現となる。6県連と全農は今後それぞれの合併総会で会員の承認を得る。
 JAグループの事業と組織は、JA、都道府県連合会、全国連合会の3段階だが、共済事業はすでに全国一斉統合で2段を実現。経済事業では33都府県が来春から2段となる。
 6県連の事業分量は今年度事業計画で合計1兆1003億円。これに全農分5兆9436億円を合わせると取扱高7兆439億円の統合連合会が誕生する。
 当初は佐賀県経済連も加わった7合併委員会で協議を進めたが、佐賀では酪農の生産者団体から異論が出たため、さらに県段階での協議を詰めることにし、今回の調印からはずれた。しかし来春統合にこぎ着ける可能性がなくなったわけではないという。
 調印式では合併委員会委員長である全農の大池裕会長が「合併は手段であり、大切なことは合併を機に、組織と事業の合理化、効率化、事業競争力の強化を進め、組合員の負託に応える連合会を創りあげること。このため統合連合全農は、改革の速度をさらにあげ、統合の効果を速やかに発揮したい」とあいさつ。
 調印のあと、6経済連の会長とともに結んだ手を高く掲げて合併を祝うパフォーマンスを見せた。
 これまでと同様に、6県には県本部を置いて、経営管理の単位とし、収支均衡を基本に運営する。
 6県経済連会長は、それぞれ談話を発表。中でも岩手は「総合食料供給基地の宣言をした県行政と一体となり『純情産地いわて』の農畜産物を差別化し、販売強化に全力を挙げる」(瀬川理右エ門会長)とマーケティングに意欲を示した。
 また埼玉も「都市均衡の後継者には相続税などが大きな負担となる一方、購買品価格でも競争が激化しているので、統合によるメリットを引き出す」(平野政利会長)と特徴的だった。 他の会長も、県産品のブランド化など販売戦略の強化を強調していた。
 なお職員数は6県連で計2669人。全農と合わせると6877人となる。





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