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農政・農協ニュース

在庫牛肉を市場隔離
武部農水相が言明(10/26)

 狂牛病対策として18日から食肉処理牛の全頭検査が実施されているが、17日以前に処理された在庫牛肉についても市場から隔離して食卓に出回らないようにするという方針を農水省が26日決めた。この日の記者会見では「政府は17日以前の牛肉であっても全く心配はないとくり返していた。安全だったら隔離の必要がないのではないか」との質問が出て、武部勤農水相は「円滑な流通を考えての措置だ」と答えた。
 店頭では18日以後の牛肉か以前のものか区別がつかない。「消費者にはためらいがあるようだ。このため牛肉の値段が下がっている。売れるものも売れない状況にある。国民の不安感を払拭するためには、こうした措置も必要だ」と武部農水相は説明した。
 「安全だから食べて下さいといっても、いったんイメージダウンした信頼を取り戻すのは容易でないから……」ともいう。
 隔離事業は事実上、国の買い上げ措置だ。具体的には、JA全農などの全国的な生産者団体が、会員の在庫牛肉を買い上げた上、冷凍保管し、国が指示するまでの期間中は厳重に管理する。保管料や、凍結による商品価値の低下分は、国が助成する。
 隔離する在庫量は約1万3000トン。8カ月間凍結する予算は200億円以上が必要になる見通し。
 凍結した牛肉をどう処分するかは、これから検討するが、武部農水相は「政府の責任で国民に不安感を与えないよう万全の措置をとる」と述べた。さらに「畜産農家の打撃は深刻だと受け止めている」として、できる限り支援・助成をし、金融機関にも生産者向け融資の償還猶予などを要請することも考えていると語った。




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