牛海綿状脳症(BSE)の影響による牛肉の売り上げ減少は「底を打つ動きを見せている」と農水省が12日発表した。同省の「食品産業と消費者の動向」調査によると、10月は主要量販店で前年同期より4〜7割程度減少したが、11月に入ると減少幅が1割程度縮まり、3〜6割程度に持ち直して底打ちの動きとなっている。
10月18日から、と畜牛の全頭検査が始まって、やっと落ち着きを取り戻した形だ。また、量販店による牛肉の販売促進の強化も響いている。
一方、豚肉と鶏肉の売り上げは2〜4割程度増えているが、牛肉の落ち込みをカバーするまでには至っていない。
外食産業の場合は、事業所給食で牛肉の使用が再開されているが、学校給食では依然として使用されていないため、早く再開をと望む声が強い。
食肉市場では、BSE発生以前に1kg1200円程度だった卸売価格(去勢牛B2、B3規格平均)が10月平均では792円に落ち込んだ。11月に入って1000円を越えるまでに持ち直したが、先週後半からまた下がり、800〜900円で推移している。