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農政・農協ニュース

全省上げてBSE問題に取り組む
−−渡辺新次官が就任 (1/8)

 1月8日、農水省の渡辺好明新事務次官が就任。熊澤英昭前次官とともに記者会見した。
 熊澤前次官は、退任にあたって「さまざまな分野で多岐にわたる仕事をしてきた。とくに次官就任後は、(当面の課題について)大きな方向づけはできたと思う」と振り返った。また、渡辺新次官は「いばらの森の向こうに一定の明かりが見えてきた段階。私の仕事は、道を拡幅し平らにし、その上をスムーズに人や車が通れるようにすること」と語った。
 BSE問題について熊澤前次官は畜産農家に対して「大きな影響を受けたことについて心を痛め、真剣に対応を考えてきた。安全な食肉が出回る体制を確立したが、まだ消費が回復していない。消費者の信頼を得るため省として全力を上げなければならない」と話した。
 渡辺新次官は、今後の対応について「BSE問題は第2ステージに移った。その最大の課題は消費の回復。正しい知識の的確な伝達が、時間と手数がかかるがいちばん近道」と話し、また、「安全ではないものは食品ではない。消費者にあらゆる情報を伝える。コミュニケーションが大事」と強調した。
 同時に、同省のBSE対策本部にこれまでは加わっていなかった次官が本部長代理に就任したほか、官房長らも加わり、体制を強化したことを紹介し、「4万人の職員がいる農水省の全省をあげて取り組む」と語った。
 そのほか、中国との農産物貿易協議問題では、「民間のスキームが前面に出ていくが、常に政府が後方にいて(協議を)後退させないようにする」と政府が積極的に協議会に関与する考えを示した。また、今後、中国のWTO加盟を受けて、日本として対中農林水産物貿易の戦略づくりに取り組むことも明らかした。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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