ネギなど3品目の貿易問題は、昨年末、日中両国間で農産物貿易協議会を設置し、秩序ある貿易の促進を図ることになったが、JAグループはこの合意は「実効ある輸入抑制措置としては不十分」との認識のもとで、今後、この問題への取り組みを強める。
日中農産物貿易協議会は2月上旬にも設立される見込みだが、JA全中、JA全農は産地との連携を確保し、生産者代表として同協議会に参画して中国との協議に取り組む。
一方、実効ある輸入抑制措置が確保されず、輸入急増によって国内農家の経営が悪化した場合に、生産者所得が確保される対策を早急に検討し、具体化を図る取り組みをすすめるほか、中国のWTO加盟で特別措置された対中セーフガードの発動も視野に入れて対応する方針。
また、対中戦略を構築するためJAグループとして情報収集や分析体制の整備も進めることにしている。
1月17日には農水省にあて「3品目の実効ある輸入抑制措置等に関する要請」を行い、「民間だけに委ねず、日本政府が責任ある立場で協議会に参画・運営すること」、「協議会は適正な輸出入数量とその実効を確保できる具体的な仕組みを構築すること」、「価格が下落した場合に、生産者の所得が確保される万全の対策を早急に検討すること」などを求めた。