農水省総合食料局消費生活課は1月25日、平成13年度食料品消費モニター第3回定期調査の結果を発表した。特別栽培農産物についでは、購入の際重視するのは「農薬の使用状況」がトップで90.2%、同農産物の「表示の印象」では「安全性が高い」が85.3%で第1位を占めた。また、「食料品の安全性」について最も不安があるのは「輸入農産物、輸入原材料等の安全性」で82.9%だった。
調査時点は昨年11月、全国の食料品モニター1021人に郵送でアンケート調査した(回収率99.5%)。調査結果の概要(複数回答)は次のとおり。
1.特別栽培農産物の表示に関する意識
▽特別栽培農産物の購入頻度−特別栽培農産物(無農薬・無化学肥料・減農薬・減化学肥料栽培農産物)の購入状況は、「たまに購入」を含め、購入しているとする回答は、無農薬栽培53.9%、無化学肥料栽培33.4%、減農薬栽培57.0%、減化学肥料栽培34.9%。
▽購入しない理由−特別栽培農産物を購入しない主な理由は、「普通の農産物で十分間に合うから」が42.3%でトップ、次いで「近所で売っていないから」37.1%、「本当に特別栽培農産物かどうか信用できないから」35.3%。
▽減農薬・減化学肥料栽培農産物の表示−ガイドラインでの農薬及び化学肥料の使用状況まで表示することについては、「使用状況の表示は現行どおりで良い」が最も多く47.8%。
▽表示内容に関する問い合わせ−表示内容について知りたい場合、「栽培責任者か確認責任者に問い合わせる」が最も多く31.3%。次いで「店に聞く」26.0%、「どこに聞いてよいのかわからない」17.5%。
▽購入する際重視することは−購入の際、どのような情報を重視するかでは「農薬の使用状況」が最も多く90.2%、次いで「化学肥料の使用状況」77.7%、「生産地」59.0%。
▽特別栽培農産物の表示の印象−無農薬・無化学肥料・減農薬・減化学肥料栽培農産物のいずれも「安全性が高い」が第1位で、それぞれ85.3%、72.0%、68.7%、60.0%。
▽ガイドラインに基づく表示の信頼性−「信頼できる」が31.3%、「信頼できない」が11.9%、「どちらともいえない」56.8%。
▽同表示を信頼する理由−「農産物の生産者や確認者がはっきりしているから」が最も多く83.0%。次いで「国が定めたガイドラインに従って栽培されているから」70.1%、「減農薬栽培などの栽培方法がはっきりわかるから」52.2%。
▽同表示を信頼できない理由−「特に減農薬栽培、減化学肥料栽培の場合、具体的に農薬や化学肥料などがどの程度使用されているかわからないから」が最も多く、86.0%、「生産者が表示をしているだけだから」67.6%、「ガイドラインに違反した場合、生産者が受けるペナルティが十分でないから」39.4%。
2.食料品の安全性について
▽食品についての不安−食品の安全性について最も不安がある項目は「輸入農産物、輸入原材料等の安全性」で82.9%、次いで「農産物の生産過程での安全性」75.7%、「製造・加工工程での安全性」「外食店舗での安全性」が同率で66.0%。一方、「不安がない」という回答が多かった項目は「家庭での取扱い方」が71.2%、次いで「流通過程での安全性」52.4%、「小売店での安全性」50.3%となっている。