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農政・農協ニュース

食肉表示の監視徹底など
畜産・酪農対策でJAグループが要請 (2/7)

 政府・与党の政策価格と関連対策の決定を今月下旬にひかえ、JA全中は14年度の畜産・酪農対策に関する要請を7日に決め、近く特別運動に入る。今年は牛海綿状脳症(BSE)による農家の危機的状況に対応する内容が軸となった。
 また、雪印食品事件で食肉の表示に対する消費者の不信がつのっているため、表示の監視を徹底する体制と法制度を求めた。特別運動の日程は雪印乳業再建問題にかかわる政府・与党の検討日程をにらんで決める。
 経営所得安定対策では、BSE発生で牛肉が大幅に値下がりしているため、これの算入で安定帯価格が下がらないよう現行価格の堅持を求めた。効果的な需給改善対策も要請した。
 肉用子牛生産者補給金や豚肉の安定価格についても、現行通りを堅持することとした。
 酪農家は乳が出なくなった老廃牛を肉用に売って副産物収入としているが、BSEで暴落しているため加工原料乳補給金については単価引き上げを求めた。
 13年度からは飲用乳と同様に加工乳も生産者と乳業メーカーの相対取引に移ったが、補給金は酪農所得を下支えしている。現行単価は1キロ10円30銭。
 なお、各生乳生産者団体はメーカー側に新年度乳価の大幅引き上げを要求する構えを固めている。
 一方、食品表示では、農水省が制度の不備を全面的に見直し、JAS(日本農林規格)法を改正する検討を始めた。
 このほか全中の主な要請項目は、経営所得安定対策では▽肉用牛肥育経営安定対策(マル緊)の強化▽地域養豚振興特別対策事業の充実など。耕種農家と畜産農家の連携では▽自給飼料の増産に向けた土地集積の促進支援▽自給飼料生産技術の向上対策など。
 畜産環境対策では▽補助事業によるふん尿処理の共同施設の整備▽補助付きリース事業の充実▽たい肥の有効利用促進などを挙げた。


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