JACOM ---農業協同組合新聞/トップページへジャンプします

農政・農協ニュース

酪農家対象に経営支援策 (2/15)

 武部農相は、2月15日の記者会見で、酪農家への経営支援策を発表した。
 BSEの発生が、3頭とも高齢の乳用牛だったことから、酪農家では発生すれば経営破たんに追い込まれるとの心配から、廃用牛の出荷を控えており、乳牛の更新が進まない事態が生じている。このため農水省は、2月1日から廃用牛の買い上げ助成を実施している。 今回発表した措置は経営困難に陥った酪農家が出た場合の経営支援策。BSEが発生すると、疑似患畜として処分しなければならない同居牛が出る。昨年9月に発生した千葉県の酪農家も同居牛の処分を余儀なくされたが、10月末に乳牛30頭を行政の支援で導入し搾乳を再開した。今後もこうしたケースが出た場合、乳牛の導入経費など政策的な支援で「牛群」を再構築しなければ経営再開はできないことが課題となっていた。
 今回の支援策は生産者の拠出金と国の助成金をベースにした地域ごとの互助制度とする。
 予算額は平均的酪農家をベースに試算し、1戸あたり2400万円とした。代替牛の導入頭数を40頭とし、その経費を1頭あたり50万円と見込んだ。また、経営継続費として、1頭あたり10万円とした。国が4分の3、生産者が4分の1を負担する。武部農相は「1か月以内に牛舎に牛が戻ってくる仕組みを作った」と話した。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp